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ヒドロキシクロロキン(Hydroxychloroquine、商品名:プラケニル)は抗マラリア剤且つ全身性・皮膚エリテマトーデス治療薬である。海外では関節リウマチの炎症の軽減にも用いられる(参照)。ヒドロキシクロロキン(HCQ)はクロロキンの側鎖末端にヒドロキシル基が付加された構造をしている。即ち、N-エチル基のβ位が水酸化されている。製剤には硫酸塩200mgが配合されている。これは、HCQ 155mgに相当する。光学分割はされていない。HCQの薬物動態はクロロキンと同様であるが、消化管からの吸収がより速やかで腎からの排泄も速い。シトクロムP450酵素(CYP 2D6、2C8、3A4、3A5)で代謝され、N-脱エチルヒドロキシクロロキンとなる。 WHO必須医薬品モデル・リストに収載されている。 ==効能・効果== ヒドロキシクロロキン(HCQ)は長い間マラリア治療薬として用いられてきた。又、全身性エリテマトーデス、関節リウマチやシェーグレン症候群、円板状エリテマトーデス等の自己免疫性疾患、晩発性皮膚ポルフィリン症の治療にも用いられる。日本で承認されている効能・効果は皮膚エリテマトーデス及び全身性エリテマトーデスである。シェーグレン症候群での有効性については、120名の患者による48週間の二重盲検試験が実施された。ヒドロキシクロロキンは抗原が存在する細胞のリソソームのpHを上昇させる。炎症時には、HCQは形質細胞様樹状細胞(PDC)上のトール様受容体を阻害する。トール様受容体9(TLR 9)はDNA(CpG-DNA)を含む免疫複合体を認識するが、インターフェロン産生を誘導し、樹状細胞を成熟させて抗原をT細胞に提示する。HCQはTLRのシグナル伝達を減弱させ、樹状細胞の活性化並びに炎症過程を抑制する。 HCQは又、ライム病慢性期の関節炎の治療にも使用される。恐らく抗スピロヘータ活性と抗炎症活性を併せ持ち、リウマチ性疾患の治療と同様の原理で適用可能である。 HCQの抗糖尿病活性が、スルホニルウレア+メトホルミンで充分な効果を得られない2型糖尿病患者を対象にした最近の無作為化実薬対照臨床試験で示された。患者は無作為化された後、HCQ又はピオグリタゾン(PGZ)を追加処方された。6ヶ月の治療後、HbA1cと血糖値(空腹時(FBG)及び食後(PPG))の値が測定され比較された。その結果両群でHbA1cと血糖値の値が改善し(HbA1c:-0.87% vs -0.90%;p=0.909、FBG:-0.79 mmol/L vs -1.02 mmol/L;p=0.648、PPG:-1.77 mmol/L vs -1.36 mmol/L;p=0.415)有意差は付かなかったが、HCQ群で総コレステロール、LDL-コレステロール、トリグリセリドの値が有意に改善した(PGZでは改善無し)。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ヒドロキシクロロキン」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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