|
ヒメバチは、膜翅目(ハチ目)細腰亜目(ハチ亜目)ヒメバチ科(Icheumonidae)に属する寄生蜂の総称。甲虫や他のハチ、チョウの幼虫や蛹を主な寄主として利用している。 非常に大きなグループで、世界で約15000種が記録されており、未記載種などを含めると60000種〔〔A. Bonet "Parasitoid Wasps, Natural Enemies of Insects" TROPICAL BIOLOGY AND CONSERVATION MANAGEMENT – Vol.VII 〕から100000種〔Foottit and Adley (2009) p.312〕を超える種が生息していると考えられている。 == 特徴 == ヒメバチの成虫は一般的に細身のハチのような体型をしているが、その体長、体色、体型などは非常に多様である〔Allen and Coufa (1984) p.106〕。ヒメバチ上科(ヒメバチ科+コマユバチ科)は、ミツバチやスズメバチなどの有剣類や他の膜翅目昆虫に比べて触角の節数が多いという特徴があり、有剣類では通常13節以下であるのに対し、ヒメバチ上科の触角はふつう16節以上ある〔〔。 多くのヒメバチは、メスが膜翅目、甲虫目、鱗翅目、双翅目など完全変態昆虫の幼虫や蛹、クモの成体や卵囊などに産卵し、幼虫はそれらに捕食寄生する〔。植物組織内や繭内など何かに覆われた中にいる寄主に産卵するため、多くのヒメバチのメスは、腹端から突出した長い産卵管をもっている〔。ほとんどの種は寄主の体内、体上や近傍に産卵するが、寄主に直接産卵せず葉上に産卵するヒメバチもいる。なおヒメバチが寄主として利用する昆虫については、Aubert (1969, 1978, 2000), Perkins (1959, 1960), Townes et al. (1965) などにまとめられている。 幼虫は細腰亜目の他の種と同様の形態を取る。幼虫が成熟すると、寄主の体内、あるいはすぐ近傍で繭を作って蛹になり、羽化して成虫となる〔。 形態的には、ヒメバチと姉妹群を形成するコマユバチ科の種と類似するが、前翅の2m-cu横脈の有無によって区別できる(ヒメバチ科は2m-cu横脈を持ち、コマユバチ科は2m-cu横脈をもたない)〔平嶋・森本(2008)p.474〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ヒメバチ」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Ichneumonidae 」があります。 スポンサード リンク
|