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クロネッカーの青春の夢(Kronecker's Jugendtraum)、あるいは、(ヒルベルトの23の問題の中の)ヒルベルト第12問題(Hilbert's twelfth problem)は、有理数体のアーベル拡大のクロネッカー・ウェーバーの定理を、任意の数体を基礎体とするへ拡張する問題である。すなわち、1のべき根が指数函数の複素数値として、円分体やその部分体が構成されることの類似として、他の基礎体となる数体に対しても、拡大体全体を生成するような複素数が存在するかどうかを問うている問題である。 虚数乗法の古典的な理論は、現在、「クロネッカーの青春の夢」として知られている。任意の虚二次体が基礎体の場合には、特別な(period lattice)を持つように選んだモジュラ函数や楕円函数を使うことによって、体の拡大を実現することができる。志村五郎は、CM体へこのことを拡張した。一般の場合は、未解決である。レオポルト・クロネッカー(Leopold Kronecker)は、気に入った青春の夢 として、虚数乗法の考えを次のように書き表した。 or “dearest dream of his youth”.--> == 問題の内容と経緯 == 代数的整数論の基本問題は、代数体の記述である。ガロア(Évariste Galois)の仕事は、ある群、ガロア群により体の拡大が制御されることを明らかにしたことである。既に理解されている場合である単純な状況は、ガロア群が可換(アーベル的)な場合である。二次多項式の根を結びつけて得られるすべての二次拡大はアーベル的であり、それらの研究はガウス(Carl Friedrich Gauss)によりなされた。有理数体 Q のアーベル拡大の他のタイプは、円分体の結果により n-番目の 1のべき根を組み合わせて得ることができる。既にガウスが示していたことであるが、実際、すべての二次体はより大きな円分体に含まれる。クロネッカー・ウェーバーの定理は、Q の任意の有限アーベル拡大は円分体に含まれることである。クロネッカー(とヒルベルト)の問題は、より一般的な代数体 K では、K のすべてのアーベル拡大を構成することに必要な代数的数は何か?を問うている。この疑問への完全な回答は、K が虚二次体のとき、もしくはその一般化であるCM体(CM-field)のときのみ解けている。
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