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ヒンジガヤツリ属 : ウィキペディア日本語版
ヒンジガヤツリ属[ひんじがやつりぞく]

ヒンジガヤツリ属(''Lipocarpha'')はカヤツリグサ科の植物の属のひとつ。見かけ上はカヤツリグサ属に近いが、小穂の構造ははっきりと異なる。ただし、その構造には若干の議論がある〔以降の記述は、基本的には佐竹他 (1982) による。〕。
== 特徴 ==
ヒンジガヤツリ属の植物は、すべて根出葉を持つ草である。1年草か多年草で、根本から細い葉を出し、花茎を伸ばして、その先端に花序をつける。花序の基部には葉状の包があるが、途中には節も葉もつかない。
花序は、多数の鱗片が螺旋状に並んだ形の穂を単位とし、これが数個、互いに集まって頭状につく。属名は日本本土に唯一自生する種に基づくが、これは品字蚊帳釣りの意味で、この穂が球形に近く、それが普通は3個集まるため、その形を漢字の「品」の形に見立てたものである。
小花は基本的にはすべて同型で、すべて両生花。雄蘂は1-2個、柱頭の基部は膨らまず、成熟後に脱落する。小花は外側を1枚の鱗片で覆われるが、その内側にさらに一対の鱗片様の構造がある。これは前葉と言われる。つまり、外側にしっかりした鱗片があり、その内側で、小花はさらに内外一枚の薄い鱗片に挟まれている。このような配置は、イネ科に見られるものに似ており、カヤツリグサ科では珍しい。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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