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ヒンドゥ教 ( リダイレクト:ヒンドゥー教 ) : ウィキペディア日本語版
ヒンドゥー教[ひんどぅーきょう]

ヒンドゥー教(ヒンドゥーきょう、、)、慣用表記でヒンズー教、ヒンヅー教は、インドネパールで多数派を占める民族宗教、またはインド的伝統を指す。西欧で作られた用語である〔。
英語のHinduは、まずイスラム教徒との対比において用いられるのが現在では一般的で、イスラム教徒以外で小宗派〔キリスト教徒・シク教徒、パールシー教徒・ジャイナ教徒・仏教徒など。少数派といっても一千万人以上、少なくとも数百万人の新教徒がいる。〕を除いた、インドで5億人を超えるような多数派であるインド的な複数の有神教宗派の教徒の総称である〔。ヒンドゥー教徒の数はインド国内で8.3億人、その他の国の信者を合わせると約9億人とされ、キリスト教イスラム教に続いて、人口の上で世界で第3番目の宗教である〔『インドを知る辞典』 22頁。〕〔現在の人口や国別統計は「Hinduism by country」を参照〕。
同じくヒンドゥー教と訳される英語のHinduismは最も広い意味・用法ではインドにあり、また、かつてあったもの一切が含まれインダス文明まで遡るものである〔。一般的には、アーリア民族のインド定住以後、現代まで連続するインド的伝統を指す〔。西洋では、このうち仏教以前に存在した宗教をバラモン教(英:Brahmanism)、特にヴェーダ時代の宗教思想をヴェーダの宗教(英:Vedic Religin)と呼んだ〔。これらは日本の漢訳仏典の婆羅門教(ばらもん教)に当たる〔。
ヒンドゥー教の狭い意味での用法は、仏教興隆以後発達して有力になったもので、とくに中世・近世以後の大衆宗教運動としてのシヴァ教徒・ヴィシュヌ教徒などの有神的民衆宗教を意識しての呼び方であることが多い〔川崎信定著 『インドの思想』 放送大学教育振興会、1997年〕。
==語源と名称==
「ヒンドゥー」 の語源は、サンスクリットインダス川を意味する に対応するペルシア語。「(ペルシアから見て)インダス川対岸に住む人々」の意味で用いられ〔『インドを知る辞典』 25頁。〕、西欧に伝わり、インドに逆輸入され定着した〔。(同じ語がギリシアを経由して西欧に伝わって India となり、こちらもインドに逆輸入されて定着した〔。漢訳では玄奘による「印度」が定着している〔。)インド植民地時代に大英帝国側がインド土着の民族宗教を包括的に示す名称として採用したことから、この呼称が広まった。
日本では慣用表記ではヒンズー教、一般的にはヒンドゥー教と呼ばれるが、時にインド教と呼ばれることもある。中国韓国でも「印度教」と呼ばれるが〔『インドを知る辞典』 23頁。〕、現在のインドは世俗国家であり国教はなく、インドでこのように呼ばれたことはない。


抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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