|
===================================== 〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。 ・ ビス : [びす] 1. (fr:) (n) (1) screw (fr: vis) 2. -bis (again, second version) (fr: bis) 3. BIS (Bank of International Settlements) 4. (fr:) (n) (1) screw (fr: vis)/(2) -bis (again, second version) (fr: bis)/(3) BIS (Bank of International Settlements)
ビスカスカップリング(英語:Viscous coupling、VC)は、高粘度シリコンオイルの剪断抵抗を利用した流体クラッチの一種である。西ドイツのビスコドライブ社〔現在はGKN傘下のGKNドライブライン社の商標である。〕が開発し、市販車では1983年にフォルクスワーゲン・ゴルフII、ラリーカーでは1984年にプジョー・205ターボ16に初採用された。日本製自動車では1983年の三菱・スタリオン4WDラリーがその先駆である。 == 概要 == 基本構造は、頑丈な円筒形のケースの中に無数のクラッチプレートを収め、それと一緒に高粘度のシリコンオイルが封入されている。ケースの軸方向から入力軸が挿入され、クラッチプレートと一つおきに結合されている。残りのプレートはケースと結合され、そのケースに出力軸が結合されている。構造が簡単でメンテナンスも不要のため、駆動軸のディファレンシャルギヤや4WDのセンターデフのLSDや、スタンバイ式4WDの駆動力伝達に、標準装備あるいはオプション設定された。 ビスコドライブ社の開発によりフォルクスワーゲンが採用した初期の大型のものは、レスポンスや効きが良好であった。なお、日本では旧中島飛行機系列の栃木富士産業が母体となり、1973年に英国GKNとの合弁会社GKNジャパンが成立。後にこのGKNジャパンが独ビスコドライブ社との合弁会社であるビスコドライブジャパン社を設立〔GKN ドライブライン ジャパン : 沿革 〕し、日本市場への製品の供給を行っている。 動力伝達の媒体に特殊なシリコンオイル〔ビスカスカップリング用流体 〕を使用しているため、回転差が大きい状態が続くと発熱による体積膨張が発生し、カップリング内のプレート同士が接触する。この状態をハンプ現象と呼ぶ。高い摩擦トルクが発生することから、ナンバー付き競技車(ラリー,ダートトライアル)用のセンターデフLSD等に初期からハンプ状態(コールドハンプ Type)になっているものも存在したが、製品バラツキが大きく競技車両以外の市販車には普及しなかった。 LSDとして使用した場合でも、差動制限への移行がスムーズかつ強すぎないことから運転感覚に違和感が無いため、実用製品として使用する雪国のドライバーからは好評であった反面、スポーツ走行ではあまり役に立たないため競技指向のユーザーからは好まれず、徐々にヘリカル式等に移行していった。 スタンバイ式4WDにおいても、ある程度回転差が発生しないと駆動力伝達が出来ないため、2WDから4WDへ移行する際にタイムラグが生ずることや、ABS作動時に発生する回転差にも反応してしまうため、ABSとの相性も良くないことから、比較的高度な電子制御が用いられる車種に関しては油圧クラッチ式や電気モーター式等に移行していった。但し、現在においても軽自動車や商用バンなどで採用される比較的安価なスタンバイ式4WDシステムに、トランスファー内やプロペラシャフト上に設けられたビスカスカップリングそのものをセンターデフとする構造の物が依然として広く用いられている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ビスカスカップリング」の詳細全文を読む スポンサード リンク
|