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カルニチン(carnitine)とは、生体の脂質代謝に関与するビタミン様物質で、アミノ酸から生合成される誘導体である。 立体異性体のうち脂質代謝に利用されるのは L-カルニチンのみであり、エナンチオマーのD-カルニチンは活性がないとされている。日本においては、食品分野で利用されるL-カルニチン、希少疾病用医薬品であるレボカルニチン、胃薬として使用されるDL-カルニチンがある。以下は特に断らない限りL体について記述する。分子式は C7H15NO3、分子量 161.20、CAS登録番号(L体)541-15-1。 == 概要 == カルニチンは、生体内で脂質を燃焼してエネルギーを産生するに当り、脂肪酸を燃焼の場であるミトコンドリア内部に運搬する必須の役割を担う。 現在、サプリメントや機能性食品分野に多く使用され販売されている。カルニチンは、1905年に肉抽出エキス中に発見され、1927年に構造決定された。当時チャイロゴミムシダマシ(Tenebrio Molitor)に必須の成長因子として、ビタミンBTと名付けられた。1960年代までにカルニチンが長鎖脂肪酸のエネルギー代謝に必須の物質として認識され、その後も生理機能に関する研究が続けられている。なお、生体内で微量生合成されることがわかり、先述のビタミンの名称は現在ではほとんど使われていない。 日本においては、薬事法の適用を受けない(医薬品に該当しない)食品分野で利用されるL-カルニチン(フリーのL-カルニチン以外に加工特性を高めたL-酒石酸塩とフマル酸塩が使用されている)と、先天性欠乏症患者向け希少病医薬品であるレボカルニチン(塩化レボカルニチン=塩化L-カルニチン)、消化管機能低下に対する胃薬として数十年来使用されているDL-カルニチン(DL-カルニチン塩酸塩)がある。この中で、脂質のエネルギー代謝に関与するのはL-カルニチンである。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「カルニチン」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Carnitine 」があります。 スポンサード リンク
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