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ビッグサー()は、アメリカ合衆国カリフォルニア州のセントラルコーストにある人口の希薄な地域である。サンタルシア山脈が太平洋岸から急に立ち上がっている所にある。「ビッグサー」という名前は元々「大きな南」を意味するスペイン語"el sur grande"から、あるいは「南の大きな国」を意味するスペイン語"el país grande del sur"から来ている。その地形は絶景の連続であり、人気のある観光地になっている。コーン山は標高5,155フィート (1571 m) あり、大陸アメリカ合衆国48州の海岸線にある山としては最高峰であり、太平洋から僅か3マイル (4.8 km) しか離れていない〔Henson, Paul and Usner, Donald. ''The Natural History of Big Sur'' 1993, University of California Press; Berkeley, California; page 11〕。 ビッグサーには具体的な境界が無いが、その多くの定義ではカーメル川から南にサンカルポフォロ・クリークまでの海岸線90マイル (140 km) で、内陸のサンタルシア山脈東部丘陵までの幅約20マイル (32 km) の地域である。別の定義では東側の境を山脈の海岸側側面までとし、幅は僅か3マイル (5 km) から12マイル (19 km) に限定している。さらに別の定義では太平洋岸を走るカリフォルニア州道1号線のサンシメオンからカーメルまでの区間としている。 ビッグサーの北端はサンフランシスコから約120マイル (190 km) 南にあり、南端はロサンゼルスから北西に約245マイル (394 km) である。 == 歴史 == === インディアン === インディアンのオーローン族、エセレン族およびサリナン族という3部族が、現在ビッグサーと呼ばれる地域に住んだ最初の人類である。考古学的調査に拠れば、彼らは数千年前からこの地域に住み、遊牧的狩猟採集生活を営んでいた〔Elliott, Analise. ''Hiking & Backpacking Big Sur'' 2005, Wilderness Press; Berkeley, California; page 21〕。 その物質文明の幾つかの名残が残されている。鏃は黒曜石と燧石で作られており、これらの石の最も近い採取場所がシエラネバダ山脈や北カリフォルニアの海岸山脈であることから、数百マイル離れた部族と交易を行っていたことを示している。 インディアンは季節によって食料資源を追って動き、冬には海岸近くに住んでムール貝、アワビなど豊富な海の産物を採取し、その他の季節には内陸に行ってオークのドングリを採取した。大きな露出した岩の中をボウル状に刳り貫いて作った岩の臼がビッグサー全域で見つかっており、ドングリを挽いて粉にしたと考えられている。これら部族は火を扱うことを身につけ、木を生長させ食糧生産を増やしていた〔Henson and Usner, pages 269-270〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ビッグサー」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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