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vitronectin ===========================
ビトロネクチン(英:vitronectin)は、血液や細胞外マトリックスに存在する糖タンパク質で、細胞接着・細胞進展を促す細胞接着分子である。組織形成維持、血液凝固線溶系、免疫補体系、組織修復、癌転移、神経細胞の分化や突起伸長で重要なはたらきをする。 == 発見 == 動物の細胞を培養する時、多くの正常細胞は、培養皿の底に接着し伸展なければ増殖できない。培養細胞のこの性質は足場依存性(anchorage dependence)と呼ばれている。細胞接着を担う因子は、培地として加える動物血清に含まれている。 1967年、米国のR.ホームズが、細胞培養時に細胞接着・伸展を促進するタンパク質を動物血清からはじめて部分精製した 。当時、「ホームズのα-1タンパク質」と呼ばれ試薬会社から市販された。 1983年、何年もかけて研究していた米国のD.W.バーンズが、ヒトの血清を4種のカラムを通し、細胞接着伸展を促進するタンパク質「血清中伸展因子」(serum spreading factor)を、ヘパリンに「結合しない」画分として精製した。分子量はSDSポリアクリルアミドゲル電気泳動で75kDaと65kDaだった 。 同じ1983年、1年前から研究に参入した米国のエルキ・ルースラーティ(E. Ruoslahti)が「血清中伸展因子」の部分精製標品を抗原にし、モノクローナル抗体8E6をつくり、抗体親和性カラム及びヘパリンに「結合する」画分から血清中伸展因子を精製した。血清中のタンパク質で、細胞接着活性をもつことが知られていたフィブロネクチンとは異なるので、インビトロ(in vitro)のビトロ(vitro)と接着性タンパク質の意味であるネクチン(nectin)とを合わせて、このタンパク質をビトロネクチン(vitronectin)と命名した。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ビトロネクチン」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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