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===================================== 〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。 ・ ビー : [びー] (n) bee, (n) bee ・ ー : [ちょうおん] (n) long vowel mark (usually only used in katakana)
ヴィーガニズム()は、動物製品の使用を行わない生活様式である。エシカル・ヴィーガニズムが動物の商品化を否定し、あらゆる目的での動物製品の使用を拒否するのに対し、ダイエタリー・ヴィーガニズム (純菜食主義) は食事から動物製品を排除するだけにとどまる。また、エンバイロメンタル・ヴィーガニズムと呼ばれる別の一派は、畜産業が環境を害しており、持続可能でないということを理由として動物製品の使用を拒否している〔エシカル・ヴィーガニズムとダイエタリー・ヴィーガニズムの違いについては、例えば以下のように説明される。 *"Veganism" , ''Vegetarian Times'', January 1989: 「ウェブスター辞典は『ヴィーガン』という言葉に対して『動物食品や酪農製品を食べない人』という最も簡単で狭義の定義を与えている。この定義はダイエタリー・ヴィーガニズムを説明したものであるが、実際ヴィーガンの中でも多数派の、いわゆるエシカル・ヴィーガンはその哲学を更に押し進めている。」 *"Vegan Diets Become More Popular, More Mainstream" , Associated Press/CBS News, January 5, 2011: 「ヴィーガニズムとは本質的に徹底したベジタリアニズムであるが…ヴィーガンはあらゆる動物製品を拒否している…エシカル・ヴィーガンは、人間の消費のために動物を害することを道徳的に嫌悪する…しかし、ヴィーガンという言葉は、より広範な哲学を指すものとしてではなく、ヴィーガニズムの食習慣を実践する人々を指すものとして用いられることが多い。」 *Gary Francione in Francione, Gary L. and Garner, Robert. ''The Animal Rights Debate: Abolition Or Regulation?'' Columbia University Press, 2010, p. 62 : 「一部の人たちにとってヴィーガニズムは食習慣や生活様式の問題かもしれない。しかし、エシカル・ヴィーガニズムは個人のレベルにおける深い倫理的・政治的誓約であり、食物だけでなく衣料その他、一切の動物製品の不使用に及ぶ。エシカル・ヴィーガニズムは、人間以外の動物を商品として扱うことを個人として拒否することなのだ…」 *Margaret Puskar-Pasewicz. ''Cultural Encyclopedia of Vegetarianism''. ABC-Clio, 2010, p. 242 : 「ヴィーガンはライフスタイル・ヴィーガンとダイエタリー・ヴィーガンの2種類に分けられる。ライフスタイル・ヴィーガンは、食事と生活すべてにおいて動物製品を忌避する…ダイエタリー・ヴィーガンは食事についてのみ動物製品を排除する。」 *「エンバイロメンタル・ヴィーガニズム」については、Torres, Bob and Torres, Jenna. ''Vegan Freak: Being Vegan in a Non-Vegan World''. PM Press, 2009, pp. 100–102.を参照。〕。 == 概要 == 「ヴィーガン」という言葉は、「酪農製品を食べないベジタリアン」を表すために、1944年にイギリスにおいてヴィーガン協会の共同設立者であるドナルド・ワトソンによって作られた言葉であるが、ヴィーガン協会は卵の摂取にも反対していた。1951年、ヴィーガン協会は「ヴィーガニズム」の定義を拡大し、「人間は動物を搾取することなく生きるべきだという主義」の意味だとした。1961年、H・ジェイ・ディンシャー はアメリカ・ヴィーガン協会を設立し、ヴィーガニズムをジャイナ教のアヒンサー(生物に対する非暴力)の概念に結びつけた〔Berry, Rynn. "Veganism," ''The Oxford Companion to American Food and Drink''. Oxford University Press, 2007, pp. 604–605 . * 「ヴィーガン」という言葉の起源について: "Interview with Donald Watson" , ''Vegetarians in Paradise'', August 11, 2004: 「私は、初期の読者たちから『酪農製品を食べないベジタリアン』を簡潔に言い表す言葉のアイデアを募った。dairyban、vitan、 benevore、 sanivore、beaumangeurといった突飛な案も出たが、結局私が採用したのは私自身の案である『ヴィーガン』だった。それはベジタリアン(vegetarian)の最初の3文字と最後の2文字—つまり『ベジタリアンの初めと終わり』—で構成されている。この言葉はオックスフォード英語辞典に採録されたが、それよりもっと良い言葉を作ろうとはした人はいなかった。」 *Watson, Donald. ''Vegan News'' , No. 1, November 1944: 「私たちのグループや雑誌、そして私たち自身がどのような名前で呼ばれるべきか、私たち全員でよく考えなければなりません。『ノン・デイリー(非酪農製品)』は一般に通じる口語表現として普及しましたが、「ノン・ラクト(非乳製品)」と同様、語感が否定的すぎます。しかも、我々が卵を食べることにも反対していることが表わされていません。」 * ヴィーガン協会が1951年に「ヴィーガン」の定義を拡大したことについて: Cross, Leslie. "Veganism Defined" , ''The Vegetarian World Forum'', volume 5, issue 1, Spring 1951.〕。 ヴィーガニズムの運動は、規模は小さいが、年々拡大を遂げている。ヴィーガンのレストランも増加しており、アイアンマン・トライアスロンやウルトラマラソン等の耐久競技のトップ選手の中にも、ローヴィーガニズムやヴィーガニズムを実践する者がいる〔Berry, Rynn. "Veganism," ''The Oxford Companion to American Food and Drink''. Oxford University Press, 2007, pp. 604–605 : * 「純菜食を実践するのはいかにも大変そうだが、ヴィーガニズムの運動は、特にアメリカ人の若年層の間で急拡大している。アイロンマン・トライアスロンやウルトラマラソン等、いくつかの耐久競技では、トップ選手はヴィーガンで、純菜食をたいては調理しない状態で食べている。重量挙げやボディビルの若手選手たちでさえもヴィーガンに転向する者がおり、動物の肉こそがパワーとスタミナの素だという観念を覆す反証となっている。国際トライアスロン競技において3位以内入賞の常連であり、VEGAブランドで知られる植物性高機能食品の考案者でもあるブレンダン・ブレイジャーは、彼と同じヴィーガンの選手たちについて『我々は、あらゆる競技において強い存在感を築き始めている』と語った。」 *ヴィーガンの人気について:"Vegan Diets Become More Popular, More Mainstream" , Associated Press/CBS News (U.S.), January 5, 2011. *Nijjar, Raman. "From pro athletes to CEOs and doughnut cravers, the rise of the vegan diet" , CBC News, June 4, 2011. *ヴィーガンのアイアンマン・トライアスロン選手の例について:David Scott and Ruth Heidrich. 〕。アメリカ栄養士協会とカナダ栄養士協会は、栄養のバランスが充分考慮されたヴィーガン食は、ライフサイクルのどの段階においても適切な食事だとしている〔"Position of the American Dietetic Association and Dietitians of Canada: vegetarian diets" , ''Canadian Journal of Dietetic Practice and Research''. Summer 2003, 64(2):62-81; also available here , accessed January 31, 2011: 「充分に考慮されたヴィーガンやヴェジタリアンの食事は、妊娠期、授乳期、乳幼児期、学童期、思春期を含む、ライフサイクルの全ての段階において適切である。」〕。バランスを充分考慮したヴィーガン食は、心臓病等、数多くの変性疾患に対し予防効果があることが知られている〔For T. Colin Campbell on cancer, heart disease and diabetes, see Kathy Freston. ''Veganist: Lose Weight, Get Healthy, Change the World''. Weinstein Publishing, 2011, p. 41ff . *心臓病に関するCaldwell Esselstynの論文はp. 57ff を参照。 *糖尿病に関するNeal D. Barnardの論文は p. 73ff を参照。 *For Dean Ornish on weight loss and reversing heart disease, see p. 21ff . *工場式農場および薬剤耐性菌に関するMichael Gregerの論文はhttp://books.google.com/books?id=Zld_VNtw0e0C&pg=PA109 p. 109ff]を参照。 *以下の書籍も参照。 : *Ornish, Dean. ''Dean Ornish's Program for Reversing Heart Disease''. Random House, 1990. : *Campbell, T. Colin and Campbell, Thomas M. ''The China Study''. BenBella Books, 2004. : *Barnard, Neal. ''Dr. Neal Barnard's Program for Reversing Diabetes''. Random House, 2007. : *Esselstyn, Caldwell. ''Prevent and Reverse Heart Disease: The Revolutionary, Scientifically Proven, Nutrition-Based Cure ''. Avery, 2007. *Selection of articles: : *Ornish D, Brown SE, Scherwitz LW, ''et al.'' "Can lifestyle changes reverse coronary heart disease? The Lifestyle Heart Trial" , ''The Lancet'', July 1990, 336:8708, pp. 129–133. : : *Segelken, Roger. "China Study II: Switch to Western diet may bring Western-type diseases" , ''Cornell Chronicle'', June 28, 2001. : *"China-Cornell-Oxford Project On Nutrition, Environment and Health at Cornell University" , Division of Nutritional Sciences, Cornell University, archived December 2002. : *McDougall, J. et al. "Effects of a Very Low-Fat, Vegan Diet in Subjects with Rheumatoid Arthritis" , ''J Altern Complement Med'', volume 8, issue 1, February 2002. PMID 11890437 : : *Trapp, C.B. and Barnard, N.D. "Usefulness of vegetarian and vegan diets for treating type 2 diabetes" , ''Curr Diab Rep'', volume 10, issue 2, April 2010.〕。ヴィーガン食は、食物繊維、マグネシウム、葉酸、ビタミンC、ビタミンE、鉄分、フィトケミカルの含有量が高く、カロリー、飽和脂肪、コレステロール、長鎖オメガ3脂肪酸、ビタミンD、カルシウム、亜鉛、ビタミンB12が低い傾向がある〔Craig, Winston J. "Health effects of vegan diets" , ''The American Journal of Clinical Nutrition'', March 11, 2009.〕。植物性の食物にはビタミンB12がほとんど含まれていないため、ヴィーガンはビタミンB12が強化された食品を摂取するか、日々サプリメントを取る必要があるというのが、研究者たちの一致した意見である〔Mangels, Reed. "Vitamin B12 in the Vegan Diet" , Vegetarian Resource Group, accessed February 1, 2011. *Johnson, Larry E. "Vitamin B12 (cobalamin)" , Merck Manual Home Edition, August 2007, accessed February 2, 2011. *Also see Norris, Jack. "Vitamin B12: Are you getting it?" , Vegan Outreach, July 26, 2006, accessed February 4, 2011: 「B12は、一般的に全ての動物性食品に含まれているが(ハチミツを除く)、噂に反して、テンペ、海藻、有機農産物を含め、栄養強化されていない植物性食品は信頼できるビタミンB12の供給源にならない。栄養学界の主流派やヴィーガンの保健専門家の圧倒的コンセンサスは、植物性食品からはビタミンB12を摂れず、ヴィーガンには、そして多くの場合ヴェジタリアンにも、健康のために強化食品やサプリメントが必要だというものである。幸い、ビタミンDはバクテリアによる発酵で生成されるので、必ずしも動物製品から摂取する必要はない。」〕。 さまざまな研究によると、アメリカ合衆国の人口のうち1.4%、イギリスの人口のうち1.0 - 1.6%がヴィーガンであるとされている。 ヴィーガンは、心不全、大腸癌、高コレステロール血症、高血圧、前立腺癌、脳梗塞になりにくいとされ 、きちんとバランスが取れていれば、健康によく必要な栄養素をとることができるとされている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ヴィーガニズム」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Veganism 」があります。 スポンサード リンク
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