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ピリドスチグミン
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ピリドスチグミン
ピリドスチグミン (Pyridostigmine) は、コリン作動薬の1種である。可逆的なコリンエステラーゼ阻害剤である。 == 概要 == ピリドスチグミンは、コリンエステラーゼ阻害作用を持ち、臨床で用いられることもある薬剤である。例えば、日本では重症筋無力症の治療薬として用いられることがある〔遠藤 政夫、栗山 欣弥、大熊 誠太郎、田中 利男、樋口 宗史 『医科薬理学(第4版)』 p.316 南山堂 2005年9月26日発行 ISBN 4-525-14044-5〕。ピリドスチグミンは、第四級アミンであるため電荷を持っていることから消化管から吸収されにくく、通常は血液脳関門も通過しない。似たような薬剤として、アンベノニウム(ambenonium)、デメカリウム(demecarium)、ネオスチグミン(neostigmine)などがあり、これらも正電荷を持った窒素原子を含んでいて電荷を持っているため、血液脳関門は通過しにくく、したがって、ピリドスチグミンを含めてこれらの薬剤は中枢作用をほとんど持たない〔遠藤 政夫、栗山 欣弥、大熊 誠太郎、田中 利男、樋口 宗史 『医科薬理学(第4版)』 p.316 南山堂 2005年9月26日発行 ISBN 4-525-14044-5〕。ヒトでのピリドスチグミンの作用時間は3時間から6時間くらいであり、これは可逆的なコリンエステラーゼ阻害剤の中では、作用時間の長いタイプである〔遠藤 政夫、栗山 欣弥、大熊 誠太郎、田中 利男、樋口 宗史 『医科薬理学(第4版)』 p.317 南山堂 2005年9月26日発行 ISBN 4-525-14044-5〕。なお、ピリドスチグミンはほとんど中枢(脳内)に移行せず、単に末梢でコリンエステラーゼを阻害しただけとはいっても有害な作用も起こり得る。例えば、上記にも書いた通り、ピリドスチグミンは重症筋無力症の治療にも使用することがあるわけだが、コリンエステラーゼを阻害したことで分解されにくくなったアセチルコリンが増加した結果、アセチルコリン受容体の脱感作(受容体の感度低下)が起こり、これが原因で逆に重症筋無力症のような症状を引き起こしてしまうこともあることが知られている〔遠藤 政夫、栗山 欣弥、大熊 誠太郎、田中 利男、樋口 宗史 『医科薬理学(第4版)』 p.317 南山堂 2005年9月26日発行 ISBN 4-525-14044-5〕。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ピリドスチグミン」の詳細全文を読む
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