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ファイアリー・クロス礁(ファイアリー・クロスしょう、英語:Fiery Cross Reef、ベトナム語:Đá Chữ Thập、)は、南沙諸島にある環礁。中華人民共和国により南西部の岩礁(干出岩)周辺が埋め立てられ、南沙諸島最大の人工島(中国名:永暑島、)が造成されている。 == 概要 == 細長い楕円形で北東から南西方向に長さ約22km、幅約7kmの細長い楕円形の環礁。南西部の岩礁が主たる岩礁であり、干潮時に海面上に露出し、満潮時に水面以下50cmから1mに没する干出岩があった〔南沙諸島:中国の実効支配が及んでいる岩礁は? 〕。中国によってその周辺部の埋め立て陸地造成が進められ、CSIS(戦略国際問題研究所)の分析では陸上面積が2.74km2の人工島となっている〔 Asia Maritime Transparency Initiative ISLAND TRACKER(AMTI and CSIS) 〕。 1947年に中華民国が「永暑礁」の名称を公布した。現在、中国、中華民国(台湾)およびベトナムが主権(領有)を主張している。国連海洋法条約では、干潮時にのみ海面上に現れる岩礁(暗礁)である干出岩は、国連海洋法条約上の領土とはならない。また排他的経済水域(EEZ)も設定できないが、自国のEEZ内であれば、その国が建造物を建設することができる。 ベトナムが占領していたが、1987年5月25日に中国の南沙考察隊が領有を主張するための主権碑を建設〔平松茂雄『甦る中国海軍』勁草書房、1991年、186ページ。〕。1988年のスプラトリー諸島海戦(赤瓜礁海戦)において中国人民解放軍がベトナム軍に勝利し、奪取する〔南シナ海と尖閣諸島をめぐる馬英九政権の動き 〕。その後は、中国が実効支配し、中国人民解放軍海軍南海艦隊の重要な戦略拠点となっている〔南シナ海問題における日本の役割と課題 〕。2013年1月には、中国国有会社のチャイナ・モバイルが、移動通信基地を設置し、開通させたことが報じられている〔南沙諸島:永暑礁に中国の3G移動通信開通 〕。軍事関係者200人が常駐して要塞化している。 2014年8月から埋め立てが開始され、人工島の造成は11月に終了し、2015年1月からは3000m級の滑走路の建設が開始され、港湾施設の整備も続けられている〔。 2015年3月16日に国際軍事専門誌IHSジェーンズ・ディフェンス・ウイークリーが、ファイアリー・クロス礁で3月23日に撮影された衛星写真を公表し、中国によって海軍艦船やタンカーが接岸できる大規模な軍港施設や3000m級の滑走路などの建設が進められているのが確認された。 5月20日にアメリカ海軍P-8Aポセイドン対潜哨戒機による偵察飛行にアメリカCNN記者が同乗し、ファイアリー・クロス礁周辺上空に接近した際に、中国海軍から「わが国の軍事警戒区域に接近している。直ち立ち去るように」と繰り返し警告を受けた。数日前にもアメリカ海軍艦艇が周辺海域を航行中、中国艦艇の追尾をうけていて軍事的緊張が高まっている。 7月1日にアメリカのシンクタンクのCSISが、中国が浅瀬を埋め立てて施設の建設を続けているファイアリー・クロス礁の様子を6月28日に撮影した衛星写真を公開し、約3000mの滑走路がほぼ完成しているほか、誘導路や駐機場とみられるスペースも整備が進んでいると分析、さらに2つのヘリポートと10基の衛星アンテナ、レーダー塔とみられる施設などが確認できると分析している〔南シナ海の中国滑走路「ほぼ完成」、米シンクタンク (ライブドアニュース 2015年7月2日) 〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ファイアリー・クロス礁」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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