|
===================================== 〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。 ・ 円 : [まる, えん] 【名詞】 1. (1) Yen 2. money 3. (2) circle ・ 円盤 : [えんばん] 【名詞】 1. (1) disk 2. discus 3. platter 4. (2) flying saucer ・ 盤 : [ばん, さら] 1. (n,n-suf) record 2. tray 3. shallow bowl
ファイストスの円盤(ファイストスのえんばん)とは、1908年7月3日にクレタ島南岸のファイストス宮殿(もしくは神殿)の内部でイタリア人ルイジ・ペルニエル (Pernier) によって発見された厚さ2.1cm、直径16cmの粘土製の考古学上の遺物である。粘土のひもを渦巻き状に巻いて作ったことが分かっている。紀元前1600年代、宮殿は火災によって被害を受けており、ファイストスの円盤も焼き固められた状態で見つかった。ファイストスの円盤はクレタ島のイラクリオン考古学博物館に収蔵されており、一般にも公開されている。 == 概要 == ファイストスの円盤は、線文字Aが書かれた粘土版が貯蔵された部屋で、水平に置かれた状態で発見された。イギリス人の考古学者アーサー・エヴァンズの分類に従って、上になっていた面をA、下になっていた面をBと呼ぶ。どちらの面にも「絵文字」が螺旋形に記されている。両面を通じて登場する文字は45種類で、両面に登場する文字の総個数は241である。 エヴァンズは絵の内容に従って文字に番号を付けた。文字1から文字6までは人の顔、もしくは全身像に見えるもの、文字29から文字34はネコ、ウシ、鳥、魚など何らかの動物に見える。 それぞれの文字が垂直線によって数個ずつに区切られている点はファイストスの円盤に特徴的である。A面には31区画(122文字)、B面には30区画(119文字)ある。 エーゲ海地方ではすでに紀元前2000年ごろから文字が使われていた。しかしながら、粘土の塊に棒で跡を付けたものがほとんどであった。一方、ファイストスの円盤にある各文字は正確に同じ形状、寸法であることから何らかの印章のようなものを粘土の表面に押し当てて記録したと考えられている。これを、「最古の印刷物」と呼ぶことが多いが〔「(ファイストスの円盤は)可動活字で印刷された世界最古の文章でもある」スティーヴン・ロジャー・フィッシャー『文字の歴史 ヒエログリフから未来の「世界文字」まで』鈴木晶訳、研究社、2005年10月、99ページ。ISBN 4327401412。〕、印章は印刷史家からは一般的に印刷とは見なされない〔T・F・カーター著、L・C・グドリッチ改訂『中国の印刷術 その発明と西伝』1、藪内清・石橋正子訳注、平凡社《東洋文庫》、1977年9月、70-71ページ。印刷には版が必要であり、この円盤に直接捺印していったのであれば印刷とは呼びえない。〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ファイストスの円盤」の詳細全文を読む スポンサード リンク
|