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FASCINATOR
===================================== 〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。 ・ ー : [ちょうおん] (n) long vowel mark (usually only used in katakana)
ファシネーター () とは女性用の軽く装飾性の高い頭部の装身具で、カチューシャ (アリスバンド) やヘアクリップ、櫛の上に羽根や花、ビーズ、リボン、レースなどをあしらったものである〔Beverly Chico. ''Hats and Headwear Around the World: A Cultural Encyclopedia'', p.159.〕。クラウンと呼ばれる本体部分とつばとからなる伝統的な帽子とは構造が異なるが〔Brenda Grantland, et al. ''Hatatorium: An Essential Guide for Hat Collectors'', p.74.〕、結婚式などのフォーマルな場で帽子の代わりに用いることができ、婦人用帽子と髪飾りとを合わせたような性格を持っている。夜のパーティなどで使用されるものはカクテルハット () の名前でも呼ばれる。 == 概要 == 魅惑するものという意味を持つファシネーターという言葉は、元々はショールを小さく軽くしたようなレースのかぶり物を意味し、17世紀にはすでにヨーロッパで使われていた。現在のようなデザインのファシネーターはイギリスで活躍する婦人用帽子デザイナーが生み出した。1970年代末から1980年代にかけてロンドン近郊のルートン(Luton)を拠点とする帽子商の間で受け入れられていき、1990年代になるとイギリスの結婚式などで一般的に使われるようになった。その後オーストラリアやアメリカにも広がった。 ファシネーターは軽量で、インドア・アウトドアのいずれでも着用でき、通常の婦人用帽子で必要になることが多い運搬用のかさばる箱も不要で、帽子と比べ圧迫感がなく入念にセットした髪型が乱れないという利点がある。 ファシネーターは帽子の着用が必要とされるようなフォーマルな場で婦人用帽子の代替として使用される。イギリスでは、2011年のウィリアム王子とキャサリン・ミドルトンの婚礼でベアトリス・オブ・ヨーク王女が着けていたものが良く知られている。これはイギリスの婦人用帽子デザイナーのフィリップ・トレーシーがデザインした。奇抜なデザインからトイレの蓋のようとも揶揄されたが、婚礼の後にチャリティーのため eBay のオークションに出品され、その有名さから131,000ドルで売却された。 この結婚式の参列者であるスペインのソフィア王妃や、イギリス副首相ニック・クレッグの妻であるミリアム・ゴンザレス・デュランテスなどもファシネーターを身につけていた。 花嫁のキャサリン妃自身もファシネーターを好み外遊の際などに身につけることが多い。例えば、2011年のカナダ訪問ではカナダのシンボルである赤いサトウカエデの葉をモチーフにしたファシネーターを使用した。 また、2008年5月にエリザベス2世の孫であるピーター・フィリップスとオータム・ケリーとの挙式がウィンザー城の聖ジョージ教会で行われたが、この時には参列したエリザベス2世自身が羽根飾りのあるファシネーターを着けていた。 また、ファシネーターは結婚式だけではなく葬儀でも使用される。セント・ポール大聖堂で行われたイギリス元首相マーガレット・サッチャーの2013年の葬儀の際にも、オペラ歌手のキャサリン・ジェンキンスなど多くの女性が黒のファシネーターをつけて参列した。 世界的に有名な競馬のイベントでドレスコードの規定もあるイギリスのグランドナショナル、オーストラリアのメルボルンカップ、アメリカのケンタッキーダービーなどでも、婦人用帽子の一種としてファシネーターは女性の一般的な装身具となっている 〔例えば、メルボルンカップのスタイルガイド の写真や、2015年版Victria Racing Club Members' Style Guide (PDF)の写真にはファシネーターをつけた女性が紹介されている〕。 伝統的な帽子と比較するとファシネーターのデザインとモチーフの自由度は大きい。2010年のMTV Video Music Awardsでレディー・ガガが牛肉のドレスと共に着けていたファシネーターは同じ生の牛肉をモチーフにしたものだった。伝統が重視される場ではこのような自由さが問題となることがある。 例えば、イギリス王室が所有するアスコット競馬場で6月に行われる伝統の競馬「ロイヤルアスコット」では決められたドレスコードの範囲内で競い合うように華麗なドレスや個性的な帽子を着用する習わしがあり、一般席では奇抜なデザインのファシネーターを着用する女性も多い。このような背景から、伝統を重んじるロイヤルアスコットでの貴賓席(ロイヤル・エンクロージャー)のドレスコードのみは2012年に変更され、婦人のファシネーター着用は禁止され通常の帽子を着用することが決められた。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ファシネーター」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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