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fibronectin ===========================
フィブロネクチン(Fibronectin、略称: FN、Fn、fn、FN1)は、巨大な糖タンパク質で、細胞接着分子である。ヒト由来や哺乳動物由来のフィブロネクチンがよく研究されている。以下は、主にヒト由来フィブロネクチンの知見である。単量体は2,146-2,325アミノ酸残基からなり、分子量は210-250kDaである。 細胞接着分子として、in vitroで、細胞の接着、成長、、分化を促進することから、in vivoで、細胞の細胞外マトリックスへの接着、結合組織の形成・保持、創傷治癒、胚発生での組織や器官の形態・区画の形成・維持など、脊椎動物の正常な生命機能を支える多くの機能があると考えられている〔。フィブロネクチンの発現異常、分解、器質化は、ガンや(線維症)をはじめとする多くの疾患の病理に関連している。 フィブロネクチンは、細胞膜上の受容体タンパク質であるインテグリンと結合する。また、コラーゲン、フィブリン、ヘパラン硫酸プロテオグリカン(たとえばシンデカン)などと結合し、細胞外マトリックスを形成する。 == 分類 == フィブロネクチンは、血漿フィブロネクチン、細胞性フィブロネクチン、胎児性フィブロネクチン、単鎖フィブロネクチンの4種類がある。 *血漿フィブロネクチン(plasma fibronectin、pFN)は、肝臓の肝細胞によって合成され、可溶性の二量体糖タンパク質として血漿・血清に存在する。血漿中の主要なタンパク質成分(0.3㎎/ml)の1つである。 *細胞性フィブロネクチン(cellular fibronectin、cFN)は、線維芽細胞をはじめとする種々の細胞で合成され、可溶性の二量体として細胞外に分泌された後、培養細胞表面や動物組織(結合組織など)に細胞外マトリックスとして不溶性の多量体糖タンパク質として沈着する。 *胎児性フィブロネクチン(fetal fibronectin、fFN)は、胎児細胞が合成し、可溶性の二量体として羊水中に存在する。 *単鎖フィブロネクチン(single-chain fibronectin)は、C末端近くの2個のシステイン部分を欠くのでS–S 結合(ジスルフィド結合)ができず、単鎖になるフィブロネクチンである。「V領域」や「モジュール」とはなにかを後で解説するが、14番目と15番目の間のV領域(可変領域)、III型モジュールの15番目、I型モジュールの10番目、これら3つのモジュールを選択的スプライシングで同時に欠く単鎖フィブロネクチン分子として、1996年、ウマ軟骨組織に見つかった。2001年、C末端側の半分がなく、単量体分子量が上記の半分で多量体にならない独特な単鎖フィブロネクチンがゼブラフィッシュ(zebrafish)に見つかり、マウスやヒトにも見つかった。なお、ゼブラフィッシュは、血漿フィブロネクチンも別にある。 単鎖フィブロネクチンは、研究報告が少ないので、本記事では、例外的に扱い、以下の記述では対象外とした。 フィブロネクチンの遺伝子は1つだが、フィブロネクチンmRNA前駆体は選択的スプライシングを受け数十種類ある。したがって、翻訳されたフィブロネクチン・タンパク質(一部だけが異なるタンパク質)は数十種類になる。このことで、一次構造の異なる上記4種類のフィブロネクチン分子が造られる。選択的スプライシングによる数十種類のアイソフォーム、さらに、付加する糖鎖の多様性を考慮すれば、微妙に異なる多くのフィブロネクチン分子が存在し、生体内での機能が微妙に調節されていると思われる。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「フィブロネクチン」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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