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フィンセント・ウィレム・ファン・ゴッホ（, 1890年1月31日 - 1978年1月28日）は、オランダのエンジニア（技師）。画家フィンセント・ファン・ゴッホの甥であり、ゴッホ美術館の設立に尽力した。ゴッホの手紙の編纂・出版も行った。 == 生涯 == フィンセント・ウィレム・ファン・ゴッホは、1890年、パリで、画商会社ブッソ・ヴァラドン商会（旧グーピル商会）に勤める父テオドルス・ファン・ゴッホと、母ヨハンナ・ファン・ゴッホ＝ボンゲルの間に1人息子として生まれた。父テオドルス（通称テオ）は、画家フィンセント・ファン・ゴッホの弟であり、フィンセント・ウィレムは、画家ゴッホの甥に当たる。フィンセント・ウィレムという名前も、画家ゴッホの名前からとられた。 テオは、子供が生まれると、当時サン＝レミ＝ド＝プロヴァンスの精神病院に入院していた兄ゴッホに、手紙で知らせ、名前をフィンセントにしようと思う、と伝えた。ゴッホは、テオに、「吉報を受け取って言葉で表せないほど嬉しい」という手紙を送っている。そして、この子のために、「」を描いた。この年の5月、ゴッホはサン＝レミの精神病院を退院し、パリを訪れて「アーモンド」の絵を贈り、近郊の村オーヴェル＝シュル＝オワーズに向かった〔前掲二見 (pp. 265-66)〕。テオ一家がパリからオーヴェルを訪れる交流もあったが、ゴッホは、7月、自殺した。 1891年1月、父テオも死亡した。母ヨハンナは、幼いフィンセント・ウィレムとゴッホの遺作200点を抱えてオランダに移り、その年の春からアムステルダム近郊の村に住み始めた。 1901年、母ヨハンナは、画家と再婚し、一家は、1903年、アムステルダムに移った。 1907年、デルフト工科大学に入学して機械工学を学び、1914年、卒業した。その後、フランス、アメリカ合衆国、日本でエンジニアとして働いた。1920年初頭、オランダに戻り、学生時代からの友人Ernest Hijmansとともに、オランダで初めての経営コンサルタント会社を設立した。名前が同じ画家ゴッホとの混同を避けるため、甥であるフィンセント・ウィレムのことを「エンジニア（技師）」と呼んで区別することがある〔。 1925年、母ヨハンナが亡くなり、父テオドルスから母が受け継いでいた画家ゴッホの絵、素描、手紙などを、フィンセント・ウィレムが相続した。母ヨハンナは、画家ゴッホの絵画作品だけでなく、その手紙を世に広めることを志し、1914年にゴッホからテオ宛の書簡集を発行していたが、フィンセント・ウィレムは、その使命を引き継いだ。1932年、テオからゴッホに宛てた手紙をまとめた書簡集を出版した。さらに、第二次世界大戦後、テオ宛の書簡だけでなく、エミール・ベルナール、アントン・ファン・ラッパルトなどその他の人物との手紙のやり取りもまとめた完全版書簡集の出版を計画し、ゴッホ生誕100年に合わせて、1952年から1954年までの間に、オランダで全4巻の書簡集を出版した。 1962年、フィンセント・ウィレムは、オランダ政府の承認を得て、ゴッホのコレクションをゴッホ財団に移転した。その際、政府は、美術館を建設してコレクションを一般に公開することを引き受けた。それ以降、フィンセント・ウィレムは、美術館の計画・建設に尽力し、1973年6月3日、ゴッホ美術館が開館した〔〔。 1977年には、ゴッホの手紙のファクシミリ版を出版した〔。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア（Wikipedia）』 ■ウィキペディアで「フィンセント・ウィレム・ファン・ゴッホ」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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