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フォーナランドは、かつて大分県大分市の高崎山下にあった、動物の剥製を展示する公立の博物館である。 == 概要 == 1972年(昭和47年)7月30日に開館。動物相を意味する英語の"fauna"と、施設や場所を表す接尾辞の"land"から名付けられた。正式名称は大分市高崎山世界鳥獣館。 鉄筋コンクリート構造3階建てで、このうち1、2階が延べ面積1,115mの展示室とされた。展示室は生物地理区別の全北区、東洋区、エチオピア区、新熱帯区や、日本、南氷洋、水ノ子島灯台の渡り鳥等の10のゾーンに分けられ、「立体展示方式」と称して、鳥獣類の剥製を生息する地域の自然を模した背景の中に配置し、生態を再現する展示が行われた。開館当初の展示品数は800種1,500点〔。 高崎山自然動物園や隣接する大分生態水族館マリーンパレスとの回遊効果を狙い、さらに昆虫館を建設して動物を網羅する構想まであったが、初年度である1972年度(昭和47年度)の入館者は250,210人を数えたものの〔大分県統計年鑑 昭和48年版 251. 図書館および博物館 〕、1980年度(昭和55年度)には53,405人に減少し〔大分県統計年鑑 昭和56年版 248. 図書館および博物館 〕、開館から満10年の1982年(昭和57年)に閉館に至った〔大分合同新聞、1982年7月29日〕。 展示された剥製は九四ハクセイという企業から借り受けたものであった。1973年(昭和48年)1月に九四ハクセイは肥後相互銀行から4億円の融資を受けたが、その際、大分市は肥後相互銀行に対して九四ハクセイが債務を履行しなかった場合は、剥製を債務額(4億円)以上で買い取るという確約書を提出した。しかし、その後、九四ハクセイは倒産〔「今年どうなるフォーナランド」 アドバンス大分 1977年1月号 〕。1977年(昭和52年)2月には、肥後相互銀行が大分地裁に、大分市に対して確約書にもとづき剥製の買い取りを求める訴訟を提起した。 閉館後、剥製は夕張市に売却され、石炭の歴史村内の「知られざる世界の動物館」で展示された。その後、夕張市の財政破綻により「知られざる世界の動物館」は閉館、2012年に国立科学博物館に譲渡された〔夕張の剥製が「引っ越し」 国立科学博物館で公開始まる 2013.01.16 MSN産経フォト 〕。 跡地はしばらく利用されないままであったが、改装されて1987年(昭和62年)4月16日に土産物店、展望休憩所、喫茶店などから成る「レストハウス高崎山」となった後、2004年(平成16年)4月1日にニホンザルの生態に関する展示を行う「高崎山おさる館」が開業している。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「フォーナランド」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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