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fucoxanthin ===========================
フコキサンチン(Fucoxanthin)は分子式 C42H58O6 で表され、非プロビタミンA類のカロテノイドの一つであり、キサントフィルに属しアレン構造、エポキシドおよびヒドキシル基を有している。フコキサンチンは、褐藻やその他の不等毛藻に存在して茶色-オリーブ色を呈するとともに、葉緑体において光合成の補助色素として機能している。フコキサンチンは可視光線のうち主に青色(400-500nm)の波長域を吸収し、450nm 付近に吸収極大を持つ。特に、褐藻類中のカロテノイドの大部分がフコキサンチンである。 生物がフコキサンチンを摂取した場合の栄養学的(ニュートリゲノミクス的)な研究が、ラットやマウスを用いて北海道大学で行われている。これにより、フコキサンチンが、通常は褐色脂肪細胞に特異的に存在するタンパク質であるサーモゲニン(Thermogenin;熱産生タンパク質)のUCP1(uncoupling protein 1)の発現を白色脂肪細胞において促すことで、脂肪組織における脂肪の燃焼を助けることが明らかとなった〔 PMID 15896707〕〔安全・安心・高機能の機能性素材の創出に向けて - 北海道大学産学連携本部 農林水産未使用資源の活用〕。 また、フコキサンチンによる抗腫瘍作用の研究がマウスやヒト癌細胞を用いて、1990年頃から各大学研究所や食品総合研究所などで行われている。これらの研究により、フコキサンチンはカスパーゼ-3の活性化を促し、腫瘍細胞へのアポトーシス誘導(DNA断片化)及び、抗腫瘍作用を促すことが明らかとなった。 さらにフコキサンチンは、腫瘍細胞でのN-mycの減少やの発現を誘導することで、G1期での細胞周期進行を停止させ、抗腫瘍・抗細胞増殖作用を促すことが明らかとなり、その他には、抗血管新生活性を促すことが明らかとなった。 == 代謝 == 生体内に摂取されたフコキサンチンは、主に誘導体であるフコキサンチノールとして血中に存在する〔特殊成分の組成・ゲノム解析・連鎖型マリンガーデンシステムの構築 - 財団法人 函館地域産業振興財団〕。 :フコキサンチン + H2O → フコキサンチノール + CH3COOH その後、一部は酸化型のニコチンアミドアデニンジヌクレオチドにより酸化され、アマローシアキサンチンAとなる〔野菜・海藻に含まれるキサントフィルの消化・吸収 - 食品総合研究所〕。 :フコキサンチノール + NAD+ → アマローシアキサンチンA + NADH 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「フコキサンチン」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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