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フサシダ科 : ウィキペディア日本語版
フサシダ科[ふさしだか]

フサシダ科 Schizaeaceae は、シダ植物の分類群の一つ。シダ類としては特殊な形のものを含むが、その外形は属ごとに大きく異なり、共通する特徴はあまりない。
== 特徴 ==
フサシダ科には現在では4属が含まれる〔以下、主として岩槻編著(1992),p.80〕。その共通する特徴は胞子嚢にある。一般のシダ植物では、胞子嚢の壁を縦に一周するように環帯という壁の厚くなった細胞の列があり、この部分がバネのように働いて胞子を散布する。しかしこの類では環帯が胞子嚢の先端部にあり、横向きに一周する。環帯が横巻きになるものとしては他にウラジロ科もあるが、これは中央を横巻きにしており、はっきりと異なる。その点でこの群と似たものは他にない。
また普通のシダ類では胞子嚢は複数がまとまって生じ、胞子嚢群を形成するが、この類では胞子嚢は一個ずつ偽胞膜に覆われ、葉脈に1つずつ生じる。つまり胞子嚢群は形成しない。また胞子嚢は他の群のそれより大きくて、全ての胞子嚢が同時に熟する(これを斉熟と言い、これも原始的特徴とされる)。
それ以外の外見的特徴には属による違いが大きい。あえて言えば短い根茎があって葉が地上に出ること、葉の基部に関節がないことくらいである。それぞれについては分類の項に簡単に説明する。詳しくは各属の項を参照されたい。
類似の化石古生代石炭紀にまで遡ることができ、現生のシダ植物の中ではウラジロ科やゼンマイ科と並んで起源の古いものとされる〔西田(1997),p.74〕。

File:Lygodium japonicum kanikusa101.jpg|カニクサ・胞子葉部の拡大
File:Lygodium japonicum kanikusa105.jpg|偽包膜の下から胞子嚢が見える」
File:Lygodium japonicum kanikusa102.jpg|偽包膜の下には胞子嚢一つだけ
File:Lygodium japonicum kanikusa104.jpg|胞子嚢を取り出したところ
上の細いところが環帯


抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「フサシダ科」の詳細全文を読む




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