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フレアーホモロジー : ミニ英和和英辞書
フレアーホモロジー[ふれあ]
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

フレア : [ふれあ]
 (n) flare, (n) flare
: [ちょうおん]
 (n) long vowel mark (usually only used in katakana)

フレアーホモロジー : ウィキペディア日本語版
フレアーホモロジー[ふれあ]

数学において、フレアーホモロジー(Floer homology)は、シンプレクティック幾何学低次元トポロジーの研究に使用される有用なツールである。フレアーホモロジーは、有限次元のモース理論の無限次元の類似として発生した高級な不変量である。アンドレアス・フレアー(Andreas Floer)は、現在はハミルトニアンフレアーホモロジーと呼ばれているフレアーホモロジーの最初のバージョンを導入し、シンプレクティック幾何学のアーノルド予想の証明に使った。フレアーは、これと密接に関連するシンプレクティック多様体のラグランジアン部分多様体の理論を開発した。フレアーは、また、シンプレクティック多様体のラグランジアン部分多様体に密接に関連する理論も開発した。フレアーが第三番目に構成したことは、ヤン・ミルズ汎函数を使い、ホモロジー群を閉 3次元多様体へ関連付けた。これらの理論とそれの適用は、3次元や 4次元トポロジーと同様に、シンプレクティック多様体や接触多様体の現在の研究で、基本的な役割を果たしている。

フレアーホモロジーは、無限次元多様体とその上の実数値函数をある興味深い対象へ結び付けることにより定義される。例えば、シンプレクティック幾何学のバージョンでは、フレアーホモロジーは、シンプレクティック作用汎函数をシンプレクティック多様体の自由ループ空間へ結び付ける。、3次元多様体の((instanton))バージョンでは、3次元多様体上のSU(2)-接続の空間へ結び付ける。おまかに言うと、フレアーホモロジーは、無限次元多様体の上の自然な函数から計算されるモースホモロジーである。この自然な函数は、シンプレクティックな場合は、シンプレクティック作用を持つシンプレクティック多様体の自由ループ空間であり、3次元多様体の場合は、チャーン-サイモンズ汎函数を持つ 3次元多様体上の SU(2)-接続の空間である。大まかには、フレアーホモロジーは、無限次元多様体上の函数のモースホモロジーである。フレアーチェーン複体は、函数の(critical point)(もしくは、臨界点のある集まりでもよい)で張られるアーベル群から構成される。チェーン複体の微分は、臨界点と臨界点と(従って、臨界点の集まり)を結ぶ函数の勾配の力線の数を数えることにより定義される。このベクトル空間の線型な自己準同型は、2つの臨界点を結ぶ函数の勾配の力線を数えることで定義される。フレアーホモロジーは、このチェーン複体のホモロジーである。

フレアーのアイデアをうまく適用できる状況では、勾配の力線の方程式が、幾何学的解析的に扱いやすい典型的な方程式である。シンプレクティックフレアーホモロジーに対し、ループ空間の中の経路の勾配の力線の方程式は、注目しているシンプレクティック多様体への円筒形(cylinder)(ループの経路の全空間)からの写像のコーシー・リーマンの方程式(の摂動バージョン)であり、解は(pseudoholomorphic curves)として知られている。従って、(Gromov compactness theorem)は、微分が well-defined で、二乗が 0 となるので、フレアーホモロジーを定義することができることを示した。インスタントンフレアーホモロジーに対し、勾配の力線の方程式はまさに、実直線と交差する 3次元多様体上のヤン・ミルズ方程式である。

==シンプレクティックフレアーホモロジー==

シンプレクティックフレアーホモロジー (SFHと略記する) は、シンプレクティック多様体とその上の非退化なシンプレクティック写像と結びついたホモロジー論である。シンプレクティック写像がハミルトニアンであれば、ホモロジーはシンプレクティック多様体のループ空間(の普遍被覆)の上のの研究から出て来る。SFH はシンプレクティック写像のでは不変である。
ここで、非退化とは、どの固定点でもシンプレクティック写像の微分の固有値には1がないことを意味し、この条件は固定点が孤立していないことを意味する。SFH はそのようなシンプレクティック写像の固定点によって生成される鎖複体のホモロジーである。そこでは微分(写像)が、実直線とシンプレクティック写像の(mapping torus)の直積の中のあるを数え上げる。これ自体は元の多様体よりも2次元大きな次元のシンプレクティック多様体で、概複素構造を適当に選ぶと、その中の穴のあいた(有限エネルギーの)正則曲線は、シンプレクティック写像の固定点に対応する写像トーラスの中のループに漸近的に近づく円筒形の端点を持っている。相対インデックスは固定点のペア毎に定義され、微分(写像)は相対インデックス 1 を持つ正則シリンダーの数を数える。

コンパクト多様体のハミルトニアンシンプレクティック写像のシンプレクティック フレアーホモロジーは、基礎となっている多様体の特異ホモロジーと同型である。このようにして、その多様体のベッチ数の和が、非退化なシンプレクティック写像の固定点の数に対するアーノルド予想の一つのバージョンで予想される下界を意味する。ハミルトニアンシンプレクティック写像の SFH もまた、量子コホモロジーと同値な変形されたであるパンツペアの積〔コボルディズムのパンツ分解の積のことであり、位相的場の理論の公理的な取り扱いで重要な役割を果たします〕を持っている。積のバージョンでは、完全でないハミルトニアンシンプレクティック写像に対しても存在する。
多様体 M の余接バンドルについて、フレアーホモロジーは非コンパクトであるために、ハミルトニアンの選択に依存している。無限遠点で二乗になっているハミルトニアンに対して、フレアーホモロジーは M の自由ループ空間の特異ホモロジーになっている(このステートメントに対しては、様々なバージョンの証明がある。Viterboによるもの、Salamon-Weberによるもの、Abbondandolo-Schwarzによるもの、Cohenによるもの)。基礎となる多様体のループ空間のホモロジー上の位相的弦理論に対応する余接バンドルのフレアーホモロジーの上の作用素は、さらに複雑になっている。
フレアーホモロジーのシンプレクティックバージョンは、ホモロジカルミラー対称性予想の定式化の中で決定的な方法となっている。


抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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