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フレキシキュリティ : ミニ英和和英辞書
フレキシキュリティ[ふれき]
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

フレキ : [ふれき]
 (n) (abbr) flexible cable, (n) (abbr) flexible cable

フレキシキュリティ : ウィキペディア日本語版
フレキシキュリティ[ふれき]
フレキシキュリティ()は、福祉国家における積極的労働市場政策モデル。
1990年代に社会民主党のデンマーク首相により、柔軟性を意味するflexibilityと安全を意味するsecurityを組み合わせた造語。
流動的な経済における労働市場の融通性〔The term flexibility effectively encompasses two different models, on the one hand ‘numerical flexibility’, i.e. the idea of easier to hire and fire contracts as well as ‘functional flexibility’, closely linked to the concept of ‘knowledge society’ or ‘lifelong learning’ (LLL), whereby the European workforce is being prepared for a changing working life, where only a multitude of skills (polivalency) will ensure employment (Crouch, 1999).〕と、労働者社会保障の二つを組み合わせた政策を指す。
柔軟な労働市場を整備して成長産業に労働力の移動をしやすくし、手厚い社会保障で労働者の生活の安全を守る政策で、特にオランダデンマークなどの北欧で進められている。
デンマーク政府の見解では、1) 労働市場の融通性 (2) 社会保障 (3) 失業者へ権利と義務を課す積極的労働市場政策 といった三つの要素を組み合わせたゴールデン・トライアングルであるとしている〔See http://www.bm.dk/sw3792.asp. Another widely referred to definition is “… a degree of job, employment, income and combination security that facilitates the labour market careers and biographies of workers with a relatively weak position and allows for enduring and high quality labour market participation and social inclusion, while at the same time providing (2) a degree of numerical (both external an internal), functional and wage flexibility that allows for labour markets’ (and individual companies’) timely and adequate adjustment to changing conditions in order to maintain and enhance competitiveness and productivity.” Wilthagen and Tros (2004: 170)〕。
== 概要 ==
厳しい解雇規制、社会保障を軽減して、労働者の自助努力を促す日本の制度と正反対の政策と言える。日本では2008年末の派遣社員の大量解雇により、高福祉で成功している北欧モデルが注目されるようになった。この政策では企業は従業員を解雇しやすいが、手厚い失業手当て、充実した職業訓練などにより、雇用者、被雇用者どちらにもメリットがあるようになっている〔東洋経済「デンマークとオランダが先鞭、EUが目指す柔軟な労働市場と雇用保障」 〕。EUの雇用担当委員で、元チェコ首相ウラジミール・シュピドラは“I am convinced that this model of flexicurity that we have developed in Europe could be a model in Japan.”と述べ、フレキシキュリティのモデルが、日本の硬直した雇用市場の解決の鍵であることを示唆した〔FT_com - Asia-Pacific - Japan ‘should adopt European labour model’ 〕。現在オランダデンマーク失業率日本より低く〔「List of countries by unemployment rate」 〕、国民の幸福度を調査した研究でも上位に来ていることから〔「国民の幸福度」世界一はデンマーク、日本は97カ国中43位。」 〕、成功を収めているモデルと言える。
EUは2005年にフレキシキュリティを取り入れる雇用戦略を提案した〔。2006年にはEUの雇用状況を分析する報告書「EUにおける雇用政策2006」でフレキシキュリティを特集し、加盟国に対してフレキシキュリティ導入を強く奨励している〔。
内閣府の調査によれば、雇用保護規制が緩い国ほど就業率が高い〔『日本経済新聞』2007年6月24日付 朝刊「労働者保護規制、緩いほど高就業率・OECD24カ国分析」〕。欧州でも解雇の規制が厳しいドイツフランスなどは失業率が高い〔若年層の失業者・非正規雇用対策 〕。日本では解雇規制が厳しい反面、OECDも指摘するように若者の職業支援が不十分であると言える〔OECDの若年雇用政策報告書 「日本は若年層が安定的な職に就けるよう更なる対策が必要」 〕。麻生首相(当時)が「中福祉・中負担が国民のコンセンサス」と述べたように〔麻生内閣で初の諮問会議開催、社会保障・税財政改革で年内に道筋 〕、このモデルが世界に影響を与えている。
まとめると以下のようになる。
*解雇規制が厳しい高福祉国家
*:ドイツ、フランス
*解雇規制が緩い高福祉国家
*:デンマーク、オランダ
*解雇規制が厳しい低福祉国家
*:日本
*解雇規制が緩い低福祉国家
*:アメリカ〔ただし、市場原理に従わない民間非営利セクターが大きな力をもち、福祉機能、すなわち社会を維持する役割を担っている
雇用環境も福祉も欧米以下!日本は「世界で一番冷たい」格差社会
リーマン・ショックの影響は輸出の大きいデンマークにも及んだ。景気後退の影響を受けて企業の倒産と失業者が急増し、それまで正常に働いていたフレキシキュリティのセキュリティの部分が弱くなったとのフランスの特派員(ジャーナリスト)による報道があった。。
2007-2008年で2-4%程度だった失業率は一時6.2%まで上がった。しかし2014年後半には4%台に戻している。〔Denmark Unemployment Rate 〕デンマーク統計局によるとデンマークの平均月収は2009年の35381DKK(平均月収53.8万円、1DKK15.22円換算)が2014年には38957DKK(平均月収68.8万円、1デンマーククローネ17.68円換算)まで上昇しており、賃金は上昇し続けている。〔

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「フレキシキュリティ」の詳細全文を読む




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