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フロートガラス (float glass) は、金属を融解した上に融解したガラスを薄く浮かべることで製造した板状のガラスである。フロートガラス製法は1950年代にアラステア・ピルキントン(en)が発明し、イギリスのピルキントン社が最初に使ったため Pilkington process とも呼ばれている。 金属にはスズが主に使われるが、過去には鉛や融点の低い各種合金も使われていた。厚さが均一で表面が極めて平坦なガラスを製造することができ、窓ガラスの多くはフロートガラスである。フロートガラスの多くはソーダ石灰ガラスだが、ホウケイ酸ガラスも特殊用途ながら比較的多く使われる〔Schott BOROFLOAT 〕。フラットパネルディスプレイのガラスもフロートガラスの製法で製造されている。もっとも、フラットパネルディスプレイのガラスが全てフロートガラスというわけではない。ショットはフロートガラス法を使っている〔ショットのサイト (2008年2月1日時点のアーカイブ)〕が、コーニングはオーバーフローダウンドロー法(en)を使っている。 == 歴史 == 17世紀まで、窓ガラスあるいは板ガラスはクラウンガラス(en)の大きな円盤(ロンデルとも)から切り出して作っていた。さらに大きな板ガラスを作るには、吹きガラスの製法で大きな円筒状に形成し、それを切り開いて平らにして作っていた。19世紀初めごろには円筒状に吹いて形成する方法が主流となっていた。円筒の長さは1.8 mから2.4 m程度で、直径は250 mmから360 mm程度だった。このため板を切り出そうとしても幅を広くとることができず、窓を桟(さん)で区切って窓ガラスをはめるようになった。 ガラスの製造の最初の自動化技法は、1848年イングランドの技術者ヘンリー・ベッセマーが特許を取得したものである。ベッセマーの製法は、2つのローラーの間に融解したガラスを入れ、帯状の板ガラスを作るというものだった。しかし、こうして作ったガラスは表面を磨く必要があり、結果としてコストがかかった。もっと滑らかなものの上であれば、コストは大幅に低減できる。特にアメリカで、スズを融かした槽の上で板ガラスを形成する努力がなされ、特許もいくつか取得されているが、フロートガラスの製造には結びつかなかった。 フロートガラスが開発される前は、大きな板ガラスを作る場合、平らな鉄の表面に融けたガラスの大きな塊を置いて伸ばす方法を採用しており、後工程として両面を磨く必要があったため、コストがかかった。1920年代初めになると、帯状の板ガラスに流れ作業的に研磨を施す製造法が生まれ、コストが低減された。 1902年にアーヴィング・コルバーン(Irving Wightman Colburn)によって発明されたコルバーン法では、融解ガラスのプールから上方にローラーで板状にガラスを引き出すことで低品質の板ガラスが作られる。ガラスは引き伸ばされ空気中で冷却され、その後切断される。その表面はあまり滑らかでも一様でもなく、フロートガラスに比べると品質が悪い。この製法はフロートガラスが開発された後も長年使われていた。 1953年から1957年にかけて、アラステア・ピルキントンとケネス・ビッカースタッフが融解スズ槽の上に融解ガラスを帯状に浮かべることでガラスを製造する技法を初めて実用化した。ガラスをスズ槽にどの程度の速度で供給するかというバランスが成功の秘訣であり、ガラスが自らの重みで平らになる程度の量にする必要があった〔US patent 2911759 – Manufacture of flat glass 〕。フロートガラスが収益上商売として成り立つようになったのは1960年のことである。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「フロートガラス」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Float glass 」があります。 スポンサード リンク
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