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ブイリーナ : ミニ英和和英辞書
ブイリーナ[ちょうおん]
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

: [ちょうおん]
 (n) long vowel mark (usually only used in katakana)

ブイリーナ ( リダイレクト:ブィリーナ ) : ウィキペディア日本語版
ブィリーナ[ちょうおん]

ブィリーナ(,ロシア語版タイトル)はロシアに伝わる口承叙事詩。代表的なブィリーナとして、イリヤー・ムーロメツの物語がある。なお、日本語ではヴィリーナとも表記される。
== 概要 ==

ブィリーナは口承であるために、発生・成立がいつごろなのかについて、はっきりしたことは分からない。おおむね10世紀末から12世紀初頭にかけて、キエフ大公国の勃興・隆盛と時期を同じくして民衆の間でブィリーナは生まれたのではないかと考えられている。また、成立事情のほか、ブィリーナを創造・伝承した社会層やそのイデオロギーをめぐっても、さまざまな見解がある。
ブィリーナの存在が歴史的に確認されたのは、17世紀である。現代におけるブィリーナの「発見」は19世紀後半であり、以降、ロシアおよびソビエト連邦の研究家によってブィリーナの採録・研究がすすめられた。現在、およそ100の主題について2,000のブィリーナのテクストが知られる。
ブィリーナが集中的に残っていたのは北部ロシアであり、このほかシベリアドン川下流域などでも採録された。しかし、物語の主要な舞台であり、ブィリーナの成立にも関わると考えられているキエフをはじめ、ウクライナや中央ロシア、ノヴゴロドではほぼ口承が失われていた。これらの原因についても諸説あって定かでない。19世紀以降、口承が残っていた地域でも、採録が進んでテクストが充実したのとは逆に、口承の伝統そのものは衰微し、現在では事実上途絶えたものと見られる。
ブィリーナは韻文形式で伝承され、各行に二、三のアクセントを含み、独特のリズムを持つ。リズムや物語の細部は語り手によって差異が認められるが、特定の形容語句・決まり文句の多用や重要な場面で同一動作を三度繰り返すパターンなどが特徴として共通する。
ブィリーナの題材は、その多くがロシアの民族・国土を守って敵と戦う英雄を主人公としており、キエフ大公国を舞台として「太陽公」ウラジーミルに仕える勇士たちの活躍を描くものが中心的である。イリヤー・ムーロメツの物語は、そのなかでももっとも有名なものであり、イリヤーはブィリーナ最大の英雄とされている。このほか、キエフ・ルーシ以前のより古い時代からの由来を思わせる物語や12世紀ごろに栄えたノヴゴロドを舞台とする物語などが伝えられている。ブィリーナは、歴史歌謡のように具体的な史実そのものを描いたものではないが、そこにはかつてのロシア人の世界観、風俗習慣、文化が反映されており、史料としても貴重である。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Bylina 」があります。




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