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『ブラック・ブレッド』(''Pa negre'')は2010年のスペイン・フランス合作のドラマ映画。 の同名小説を基に、同じテシドールの小説『''Retrat d'un assassí d'ocells''』と『''Sic transit Gloria Swanson''』の要素を加えて映画化した作品である。 第84回アカデミー外国語映画賞のスペイン代表に選ばれた他、では14部門のノミネートを受け、作品賞をはじめとする9部門で受賞するなど、高い評価を得ている。 日本では第8回ラテンビート映画祭で2011年9月17日にプレミア上映された後に2012年6月23日に一般公開された。 == ストーリー == 1940年代、内戦後のスペイン・カタルーニャの山村に暮らす11歳の少年アンドレウは、ディオニスとクレットの親子が乗った荷車が馬とともに崖から落ちるのを目撃する。ディオニスは既に亡くなっており、息も絶え絶えのクレットがアンドレウに遺した最期の言葉は「ピトルリウア」だった。ピトルリウアとは森の洞穴に棲むと言われる羽根のある怪物で子供たちの間で恐れられている存在である。警察の捜査により、事故ではなく、殺人事件と断定されると、ディオニスの仲間で、かねてより左翼の政治活動に関わっていたために村人から疎まれていたアンドレウの父ファリオルが容疑者として目を付けられる。この事態にファリオルは妻子を残して姿を消し、アンドレウは父の実家に預けられることになる。父の実家には左手をなくした従姉ヌリアも暮らしていた。彼女は大人びた言動をとる一方で、学校教師と関係を持ち、ベランダに裸で立つなどの奇行を見せ、更にはアンドレウに性的関係を迫るが、アンドレウは頑に拒む。 アンドレウはある日、ピトルリウアのように裸で森を駆け回る美しい青年と出会う。修道院で療養中という彼が語る言葉に強く魅了されたアンドレウは、彼のために食べ物を密かに渡すようになる。 密かに実家に戻り、屋根裏部屋に隠れていたファリオルが逮捕される。連行される際に父が残したマヌベンス夫人と話をするようにとの言葉に従い、アンドレウは母フロレンシアとともにマヌベンス夫人のもとを訪ねる。子供好きのマヌベンス夫人が父のために書いてくれた町長宛の手紙を持って町長を訪ねると、かねてよりフロレンシアに想いを寄せていた町長は彼女を弄ぶ。アンドレウはその姿を覗き見てしまう。 ある日、ディオニスの妻パウレタと出会ったアンドレウは、ファリオルとディオニスが過去に犯した恐ろしい罪を聞かされる。それは村に住むマルセル(ピトルリウア)という青年がマヌベンス夫人の弟ペレと肉体関係を持ったため、村人たちから制裁を受け、更にファリオルとディオニスにより去勢されたというのだ。理想主義者である父を心から尊敬しているアンドレウは、その話をにわかには信じられない。しかし、父への疑念が大きくなって行ったアンドレウは母を問い詰める。フロレンシアは、政治活動のために村八分にされ仕事をなくしたファリオルはディオニスが持ち込んだマヌベンス夫人からの「仕事」を受けるしかなかったこと、そして、あくまでマルセルを脅すだけのはずだったのが残忍なディオニスのせいで大事になってしまったのだと答える。 父との面会でアンドレウはマヌベンス夫人宛の手紙を受け取る。フロレンシアはその内容を密かに読むと、マヌベンス夫人と話し合い、アンドレウをマヌベンス夫妻の養子にして、充分な教育を受けさせてもらう話をつける。 フロレンシアの嘆願も空しく、ファリオルは死刑となる。葬儀の日、フロレンシアとアンドレウの前に現れたパウレタは、ディオニスとクレットを殺したのは確かにファリオルであり、マヌベンス夫人に雇われての犯行だったと暴露する。マヌベンス夫人が昨年亡くなった弟ペレの財産を横取りする手伝いをしたディオニスは、その事実をネタにマヌベンス夫妻を脅迫したために怒りを買って殺されたというのだ。フロレンシアはパウレタを追い返すと、アンドレウに「父さんと母さんを許して」と詫びるが、アンドレウは激しいショックを受け、父が大事にしていた鳥たちを怒りに任せて殺してしまう。大人たちの身勝手さと醜さに辟易したアンドレウは、ヌリアの誘いに乗って一緒に村を出て行こうとも考えるが思い直し、父を死に追いやったマヌベンス夫妻の養子となることを自らの意思で選択する。 寄宿学校に通うようになったアンドレウをフロレンシアが訪ねる。しかし、両親を許せないアンドレウは終始冷たい態度を取り続ける。フロレンシアは去り際に、ファリオルが黙って死ぬ代わりに医師を目指すアンドレウを支援してやって欲しいとマヌベンス夫人に手紙で伝えていたのだと告げる。 教室に戻ったアンドレウは、フロレンシアについて学友に尋ねられても、町から荷物を届けに来た人だと答えるだけだった。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ブラック・ブレッド」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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