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ブラバム・BT46(Brabham BT46)は、ブラバムが1978年から1979年にかけて使用したフォーミュラ1カー。改良型BT46Bは通称「ファン・カー」として知られる。 == BT46 == === 表面冷却システム === ブラバムは1976年よりアルファロメオ水平対向12気筒エンジンを搭載していたが、主流派のフォード・コスワース・DFVエンジンより馬力は勝っていたものの、重量超過という問題を抱えていた。デザイナーのゴードン・マレーは車体の軽量化と空気抵抗の削減を兼ねて、冷却系統の大胆なコンパクト化を試みた。 マレーはスポーツカーノーズ内にラジエターを左右分割して搭載する「ラジエターノーズ」を好んでいたが、BT46では三角断面モノコックの側面にアルミ製の薄いヒートエクスチェンジャーパネルを並べ、ボディ表面を流れる気流でエンジン冷却水とオイルをクーリングする方式とした。シュナイダー・トロフィー・レースで活躍した水上競争機、スーパーマリン S.5を参考にしたもので〔『F1 RACING』2008年5月情報号、p79。〕、片側9枚の冷却パネルはモノコックの補強材も兼ねていた。 ラジエターの無くなったノーズには、通常のフロントウイング2枚が取り付けられた。アッパーカウルはロールバー後方で短く切り落とされ、エンジンカバーは低く平らに成形された。リアウイングはウルフ・WR1に倣い、太い鋼管チューブで翼端板を支持した。その他、ダンロップ製カーボンブレーキディスク〔F1にカーボンブレーキを導入した初期例のひとつ。〕、ダッシュボードの切替え式デジタルディスプレイ〔車体の振動によるエラーが起こるため、従来のアナログ式も併用した。〕、データロガー装置、内蔵式エアジャッキなど、意欲的な技術が盛り込まれた。 テスト走行では期待通りストレートスピードが顕著に上昇した。しかし、ボディ表面に発生する境界層が冷却装置の熱交換を妨げ、真冬のシルバーストン・サーキットでも水温がオーバーヒートした(油温は異常なし)。また、アルミは温度により膨張と収縮を繰り返すため、ボディが変形してしまうという問題も厄介だった〔。この問題を解決するためボディーと冷却器を固定するビスの穴の寸法に余裕を持たせ、ビスの締め付けトルクを厳重に管理すると共に、グラファイト製のワッシャーを間に挟み込んで滑りをよくし変形を防いだ。さらに冷却対策として後方の冷却器(前5枚+小1枚が冷却水、後ろ3枚がオイル用、共に片側)に気流を導く空力パーツを取り付ける予定であった。しかし、実戦デビューまで1ヶ月を切っており、デザイナーが実質マレー1人では対処のしようがなく、システムは実戦を待たずお蔵入りになった〔『レーシングオンムック ブラバム特集号』p64 〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ブラバム・BT46」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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