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黒体(こくたい、)あるいは完全放射体(かんぜんほうしゃたい)とは、外部から入射する電磁波を、あらゆる波長にわたって完全に吸収し、また熱放射できる物体のこと。 == 概要 == 物体の色というのは、その物体が反射する可視光線の波長に由来する。特定の波長の可視光線を吸収し、残りを反射する物質は、その波長に応じて色を持つ。一方で全ての可視光線を反射する物体は白であり、逆に全ての可視光を吸収する物体は黒という事になる。そしてそこから発展して、可視光線に限らず、あらゆる波長の電磁波を吸収する物質の事を、黒体と呼ぶ。 しかしながら黒い物体であっても、全く可視光線を反射しない物質は存在しない。したがって完全な意味での黒体(完全黒体)は、理想気体や剛体のように現実には存在しないと言われている。ブラックホールなど近似的にそうみなせる物質、物体はある。現在、工業的に作り出された最も黒体に近い物質は、99.96 % の光(電磁波)を吸収するベンタブラックである。 黒体からの熱などの放射を黒体放射と言う(以前は黒体輻射ともいった)。ある温度の黒体から放射される電磁波のスペクトルは一定である。温度 ''T'' において、波長 ''λ'' の電磁波の黒体放射強度 ''B'' (''λ'') は、 : で表される。これをプランク分布という。プランク分布を全波長領域で積分することで、黒体放射の全エネルギーが ''T''4 に比例する(''E'' = ''σT''4,''σ'':シュテファン=ボルツマン定数)というシュテファン=ボルツマンの法則を得る。また微分して ''B'' (''λ'') が極大となる λ を求めることで、放射強度最大の波長が ''T'' に 反比例するというウィーンの変位則を得る。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「黒体」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Black body 」があります。 スポンサード リンク
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