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プリントゴッコ(Print Gocco)は理想科学工業が1977年(昭和52年)に製造および販売開始した個人向け小型印刷機シリーズである。アナログ、デジタル及び対応サイズや紙、布等用途に合わせた数機種のラインナップが存在する。独特のネーミングは、当時の理想科学工業社長である羽山昇により、「子ども達が家庭で印刷ごっこを楽しむ姿を思い描いて」名付けられた〔中日新聞社販売局(2012):30ページ〕。社内で異論もあったが、羽山の「ごっこ遊びこそ知育の源泉」との説得により決定した〔。2008年(平成20年)6月末に本体の販売が終了し、その後は消耗品の販売のみ継続されていたが、2012年(平成24年)12月28日でプリントゴッコ事業の全てが終了した〔中日新聞社販売局(2012):31ページ〕。 == 仕組み == 印刷方法の原理の分類によると「孔版印刷」の一種であり、シルクスクリーンもこの分類に含まれる。原稿作成には、カーボンを含む筆記具もしくはコピー、プリンターを使用する必要がある。版は、シルクスクリーンの「スクリーン」に相当する商品名「マスター」もしくは「ハイメッシュマスター」を用いる。版画におけるスクリーンとは、布のように細かい網目状の薄いシートの構造をした品を指し、プリントゴッコのマスターのシート部分には、ある一定以上の熱で溶ける特殊な化学薬品が薄く塗ってあり、厚紙のフレーム枠で固定されている。なお、プリントゴッコ本体は、製版および印刷の両機能を備えている。 製版は、フラッシュランプを装着したランプハウスと呼ばれるパーツを用いて発光させるため、単3形乾電池が二個必要である。原稿とマスターが密着するよう本体にセットし、フラッシュランプを光らせると、閃光によって発生した熱により、マスターにはカーボンを含む筆記具で書かれた部分のみが転移して、同時に版面に塗布された化学薬品を溶かすため、細かい網目だけが残る。この溶けた部分にのせたインクが通過して印刷が可能となる。なお、フラッシュランプは写真撮影用のフラッシュバルブと同じ仕組みで、一度のみの使い切りである。プリントゴッコの登場により、当時ストロボの普及によって需要がなくなっていたフラッシュバルブに再び活躍の場を与えたと言われる。 またランプについては、プリントゴッコを発売して間もなく安定調達のためパナソニック(旧:松下電器産業)、東芝ライテック2社購買体制であったが、販売減少で最終的には、松下電器製のみとなった。松下製のみランプ内に封入している酸素ガスが抜けていないかを判断するインジケーター(特許)が内蔵されているが 製版に必要な発光特性は同等である。 パッケージ側面には、「製造元 東芝ライテック株式会社」 「供給元 松下電器産業株式会社」の記載がある。 印刷は、製版でフラッシュバルブの熱で溶けた部分に専用インクをのせたマスターを本体にセットし、上から紙に押し当てる(プレスする)と、インクが網目から染み出るように出てくることで実現するため、ガリ版や他の版画で使用するローラーや、スクリーン印刷で必須のスクイージー()は不要である。メリットとして、印刷時にマスター面でインクの流動が抑えられるため、一枚のマスターでグラデーションのように多色を並べるなどが可能である。しかし、多少なりとインクの混合は避けられず、回避策としてインクが通らない部分に、粘着剤がついた薄いスポンジ状のシートを貼って区切ることで混ざらずに多色刷りができる。これに対し、シルクスクリーン印刷はローラーもしくはスクイージーを用いるため、インクの位置がずれていき多色刷りには向かず、一色毎に一枚のスクリーンを使用するのが一般的である。〔『プリントゴッコで楽しくアートする』、理想科学工業、1991年、(ISBNなし、寄稿者多数)〕 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「プリントゴッコ」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Gocco 」があります。 スポンサード リンク
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