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プー棒投げ〔A.A.ミルン 『プー横丁にたった家』 石井桃子訳、岩波少年文庫、1958年、151頁。〕(プーぼうなげ、英:Poohsticks)は、A.A.ミルンの児童小説『くまのプーさん』の続編『プー横丁にたった家』に登場する、棒切れを使った遊びである。作中では主人公であるクマのぬいぐるみ・プーが考えついたものとして描かれている。ルールは単純で、下に川が流れている橋さえあれば、あとは棒切れを用意するだけで始めることができる。競技者はそれぞれ自分の棒切れを持ち、それを橋の上から上流側へいっせいに落とす。橋の下を通って下流側に最初に現われた棒切れの持ち主が勝者である。この遊びは作品が著名になったことでよく知られるようになり、1984年からはテムズ川のデイズ閘門で世界プー棒投げ選手権が開かれるようになった。 == 歴史 == 「プー棒投げ」はA.A.ミルンが息子のクリストファー・ロビン・ミルンのために考案した遊びであった〔。この遊びは最初に1928年に『くまのプーさん』の続編『プー横丁にたった家』の中の一エピソードとして描かれ、後年ディズニーの翻案アニメーション『プーさんとイーヨーの一日』でも描かれたことで有名になった。物語のなかでは、主人公プーが橋の下にうっかり松ぼっくりを落としたことから「プー棒投げ」を思いつき、クリストファー・ロビン、ピグレット、ティガー、イーヨーなどの仲間を集めてこの遊びに興じる様子が描かれている〔。 現実においては、この遊びははじめイースト・サセックスの小村アッパー・ハートフィールド近郊のアッシュダウン・フォレストにある橋で行われた。アッシュダウン・フォレストは『くまのプーさん』シリーズの舞台のモデルとなった土地である。1907年に建設され、もともとポッシングフォード・ブリッジ (Posingford Bridge) と呼ばれていたものが、親子がこの遊びに興じたその橋だと考えられている〔 。もっとも、親子がその橋で遊んだあとに作品に描かれたのか、作品に描かれた後で実際に遊んだのかははっきりしない〔。ミルンの作品によってこの橋は公衆の興味を引くところとなり、1970年代の末には橋の再建設のためのキャンペーンが敷かれ、その模様はBBCの『Nine O'Clock News』でも取り上げられた。その後、橋はクリストファー・ロビン・ミルンによって再建され公式に「プー棒投げ橋」 (Poohsticks Bridge)に改称された。 この木製の橋は毎年多数の観光客が訪れるようになったために疲弊が懸念され、1999年にはイースト・サセックス州議会によってディズニーに支援要請が行われた。これに対してディズニーは橋の再建設に必要と見積もられていた3万ポンドの資金提供を行った。三度目に再建された橋は近代化されつつも以前の橋のスタイルを維持している。また再建の祝いと資金提供者への感謝を記念したプレートも設置された〔。「プー棒投げ」はアッシュダウン・フォレストのこの場所で今日に至るまで行われており、アメリカ合衆国や日本からなどからの外国人観光客をふくめ広く人々を引き寄せている〔 。ただし、過去に観光客が「プー棒投げ」に使う枝を得るために周囲の木を傷つけることがあったため、今日では観光客に棒切れを持参してくるようにとの注意が行われている〔。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「プー棒投げ」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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