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ヘキサニトロヘキサアザイソウルチタン : ミニ英和和英辞書
ヘキサニトロヘキサアザイソウルチタン
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。


ヘキサニトロヘキサアザイソウルチタン : ウィキペディア日本語版
ヘキサニトロヘキサアザイソウルチタン

ヘキサニトロヘキサアザイソウルチタン(英:Hexanitrohexaazaisowurtzitane 略称:HNIWCL-20)は、2006年時点で実用化、量産されている爆薬の中では最大の威力を持つ物である。
この物質は化合物としては特殊な出自を持っていることが知られている、最初に行われたのはスーパーコンピュータによる分子内の電子軌道計算による理想的な爆薬としての化合物の構造の計算であった。そうして先に分子構造を決定した上で合成法が研究され、実用化された物である。天然には存在しない。
名前の中にあるウルチタン(wurtzitane、ウルツィタンとも)とは核となる物質の名称であり、構造が硫化亜鉛鉱物のひとつウルツ鉱(wurtzite)の結晶構造に似ていることにちなむ(よって語尾の「チタン」は金属チタン(英:Titanium)を指すものではない)。なおウルチタンはアイサン (iceane) とも呼ばれるが、これはの結晶構造にも構造が似ることによる。
ニトロ基を6個も持っていることに加えて分子構造自体が歪みを持っているため、極めて高いエネルギーを内包しており火薬としての破壊力が大きい。また炭素6個に対して酸素が12個と酸素バランスが良く、燃焼時に遊離炭素一酸化炭素が発生しにくい。そのため燃焼ガスの無害性に加えて、銃弾の推進剤として使用した場合に消炎剤を添加しなくても遊離炭素が空気中の酸素と燃焼して発生する二次火炎が小さくなり、単純な火薬力以外の面でも優れた火薬であることを示している。
結晶にはα型, β型, γ型, ε型の四種類があるが、前三者は感度が高すぎて実用に耐えず、安定したε型結晶だけが爆薬として使用されている。用途は広く、砲弾などの炸薬からマルチベース火薬の原料として銃弾などにも使用されている。
破壊力をトリニトロトルエン(TNT)比に換算したRE係数は2.04であり、国連の危険物輸送に関する勧告ではTNT換算190%とするように通達されている。
== 歴史 ==

*1987年にチオコール社(Thiokol)のアーノルド・ニールソン博士(Arnold Nielson)によって合成された。初期段階では合成に高価なパラジウム触媒が必要で、コストが非常に高く1ポンド3千ドル以上にもなった。
*1993年12月16日にHNIWの発明によりアーノルド・ニールソン博士を含む48人の研究チームのメンバーはチーム賞を受賞する。
*1996年6月19日にNAWCWD(Naval Air Warfare Center Weapons Division)とチオコール社は共同開発計画の契約を締結する、CL-20という番号はこの時にNAWCWDから与えられた、共同研究により1ポンド100ドルにまでコストダウンに成功した。
*1999年に旭化成工業メタノール溶媒でα型, β型, γ型のヘキサニトロヘキサアザイソウルチタンを溶解させ、溶媒を蒸発させて結晶を析出させることで第四のε型結晶が発見される。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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