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ヘッジホッグシグナル伝達経路(- でんたつけいろ、英:Hedgehog signaling pathway)は、ヘッジホッグタンパク質を中心としたシグナル伝達経路である。 発生している胚では頭側・尾側、右側・左側などの位置が決定されそれに基づいてそれぞれ異なった発生過程をたどり、 またいくつかの分節を形成しそれぞれが異なった形に発達する。胚が正常に発生できるようにおのおのの細胞は「ヘッジホッグシグナル伝達経路」に基づいてこのような正しい位置情報を獲得する。すなわち、胚では場所に応じて異なった濃度のヘッジホッグシグナルを構成するタンパク質が見られるのである。 発生過程のみならず成体においてもこのシグナル伝達経路は働いている。 ここに異常が生じると、基底細胞癌のような疾患を発症する〔Kimball's Biology Pages , The Hedgehog Signaling Pathway〕。 ヘッジホッグシグナル伝達経路は、動物の発生に関わる重要な経路の1つであり、ショウジョウバエからヒトにいたるまで保存されている。この経路の名前はショウジョウバエで見つかったヘッジホッグ(Hh)と呼ばれるペプチド分子に基づくが、この分子はショウジョウバエの胚の極性を決める遺伝子(セグメントポラリティー遺伝子)の1種である。ヘッジホッグは後期の胚発生や変態でも重要な役割を担っている。 哺乳類ではソニック・ヘッジホッグ、インディアン・ヘッジホッグ、デザート・ヘッジホッグの3種類のヘッジホッグホモログが知られているが、一番研究されているのは全身に発現が見られるソニック・ヘッジホッグである。ヘッジホッグシグナルは脊椎動物においても胚発生で重要な役割を担っており、例えば、この経路を構成する遺伝子を欠くノックアウトマウスでは、脳や骨、消化管、肺をうまく形成することが出来ないことが知られている。近年の研究によるとヘッジホッグシグナルは体性幹細胞の制御に関わっており、成人組織の維持や再生でも働いているとされる。加えて、腫瘍の進展にもこのシグナルが関係していることがわかってきており、製薬会社はヘッジホッグシグナルを標的とした抗腫瘍薬の開発に力を入れている。 == 発見 == 1970年代の発生生物学における根本的な疑問は、比較的単純な受精卵がいかにして体節制を構成するかというものであった。1978年になってエリック・ヴィーシャウスとクリスティアーネ・ニュスライン=フォルハルトにより、ハエで体節の前後軸形成に関わる遺伝子の変異が特定され、さらに彼らが行った「飽和突然変異誘発法」により体節に関わる一連の遺伝子が発見された。そして、1995年に2人はエドワード・ルイスとともに、ショウジョウバエの胚発生に関わる遺伝子変異の研究に対しノーベル生理学・医学賞を受賞した〔1995 Nobel Prize for discovery of the genetic control of early embryonic development 〕。 ショウジョウバエのヘッジホッグ(hh)遺伝子はそれぞれの体節の前後の違いを決める遺伝子の1つとして、1992年に複数の研究室により独立にクローニングされたものである。いくつかのヘッジホッグ変異は野生型に比べて太くて短いずんぐりむっくりした胚となる。セグメントポラリティー遺伝子としてのヘッジホッグは、ハエの幼虫の正常な歯状突起の極性に対する影響のほかに、成虫の触角や脚の形の観点からもその機能が研究されてきた。 ちなみに普通の幼虫に比べ、ヘッジホッグに変異があるものは「隙間のない芝生状」の歯状突起を有するが、この毛が密集しずんぐりむっくりした幼虫がハリネズミ(英語で:en:Hedgehog)を思わせることから、「ヘッジホッグ」という名前が付けられた。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ヘッジホッグシグナル伝達経路」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Hedgehog signaling pathway 」があります。 スポンサード リンク
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