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===================================== 〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。 ・ ー : [ちょうおん] (n) long vowel mark (usually only used in katakana)
ヘリコバクター・ハイルマニ(Helicobacter heilmannii)は、胃粘膜組織中に存在するピロリ菌ではない螺旋菌である。 == 概要 == 1984年にオーストラリアのロイヤル・パース病院のロビン・ウォレンとバリー・マーシャルという2人の医師によって、ピロリ菌が発見された3年後に当たる1987年、ドイツ人の医師ハイルマンが、上部消化管症状を持つ患者に行った内視鏡検査で、0.25%の患者の胃粘膜組織中に「ピロリ菌ではない螺旋菌」が存在することを発見した。ハイルマンの名前にちなみ、ヘリコバクター・ハイルマニイと命名される。ヘリコバクター属の細菌は、30種類以上が発見されており、近年に至り、人に感染するピロリ菌以外のヘリコバクター族で細菌を、広義に“ハイルマニイ”と呼ばれるようになった〔吉野敏明医師(堀井学神奈川県後援会会長、誠敬会クリニック会長)公式Facebook 〕。 マウスを用いた実験では、病原性や感染力が強いことも判明しており、ウレアーゼ活性がないため、ピロリ菌検査では発見できない。このため、ピロリ菌検査で陰性でも胃炎が続く場合は、ハイルマニイの感染が疑われることがある〔ヒト胃内感染ヘリコバクター属、ピロリとハイルマニのゲノム解析と病原性遺伝子の解明 - 東健、吉田優 神戸大学大学院医学研究科内科学講座消化器内科学分野 〕。 == 本菌の特徴 == ヘリコバクター・ハイルマニには、以下のような特徴が存在する。 * ヘリコバクター・ピロリは通常、霊長類にしか感染しないが、ヘリコバクター・ハイルマニはイヌ、ネコなどにも感染する人獣共通感染症である。 * ヘリコバクター・ピロリが粘液層に存在するのに対し、ヘリコバクター・ハイルマニは胃腺腔深部や壁細胞内にも存在する。 * ヘリコバクター・ピロリは片側にだけしっぽのような構造の鞭毛があるが、ヘリコバクター・ハイルマニは両側に鞭毛が付いており移動速度が速い。 * ヘリコバクター・ピロリが数μmであるのに対して、ヘリコバクター・ハイルマニは20μmと10倍ほど大きい。 * ヘリコバクター・ピロリは尿素分解酵素活性を持つウレアーゼ活性であるのに対し、ヘリコバクター・ハイルマニではウレアーゼ活性が弱陽性もしくは陰性で、まず検出されない。このため、呼気で同定検査ができるピロリ菌とは異なり、同定できない。 * 最適な培養条件がなく、大量培養が困難である。 * ヘリコバクター・ピロリは萎縮性胃炎を引き起こすのに対し、ヘリコバクター・ハイルマニは萎縮性胃炎を引き起こさない。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ヘリコバクター・ハイルマニ」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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