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ヘルムホルツ共鳴器(- きょうめいき)とは、開口部を持った容器の内部にある空気がばねとしての役割を果たし、共鳴(共振)することで音を発生する装置で、ヘルムホルツ共振器ともいう〔H.F.オルソン(著)、平岡正徳(訳) 『音楽工学』 誠文堂新光社、1969年。〕。この装置で発生する共鳴をヘルムホルツ共鳴 (英:Helmholtz resonance)と呼ぶ。 == 概説 == ヘルムホルツ共鳴器の共振周波数(固有振動数)は、容器の内容積と開口部の面積などによって決まる。日常的な例では、びんの開口部に横から息を吹きかけることで、一定の高さの音が発生し、びんの中に水を入れて内容積を減少させると、発生する音が高くなることが確認できる。口腔の内容積や唇の開き方などを加減して音高を変える口笛も、この一種とみなすことができる〔。 楽器に用いられる最も簡単な共振系であり、オカリナ、ギター、ヴァイオリン、ホイッスルなどの共振系は、ヘルムホルツ共鳴器とみなせる。オカリナの場合は指孔を開閉して、開口部の面積(開いている指孔の面積の総和)を変えることによって音高を変化させる〔。ギターやヴァイオリンなどの共鳴胴は、これを構成している板材自体も共振系なので、特定の周波数だけでなく、楽器の発生する広範囲の音に対して共鳴するのであるが、ヘルムホルツ共鳴器としての共振(「ヘルムホルツモード」と呼ばれる)も発生しており、それぞれの楽器に固有の音色や音量を決める要素のひとつとなっている〔安藤由典 『新版 楽器の音響学』 音楽之友社、1996年、ISBN 4-276-12311-9。〕。 ヘルムホルツ共鳴器は、特定の周波数の音に共鳴する性質を利用して、楽音の中に含まれる倍音の検出や、さまざまな混合音の周波数成分の分析に用いられていた。今日そのような目的にはソノグラフやスペクトラムアナライザ(FFTアナライザ)などが使われるようになっている〔が、現在も楽器はもちろんのこと、スピーカーや建築物の吸音装置などの技術として利用されている〔。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ヘルムホルツ共鳴器」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Helmholtz resonance 」があります。 スポンサード リンク
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