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ヘンウェン(''Henwen''、「老白」の意)は、に登場する雌豚で、ウェールズの三題詩 によれば、穀物と蜜蜂をもたらす豊穣の豚であるかわりに、災禍であるキャスパリーグという怪猫も生み落した。この猫はのちにアーサー伝説のケイ卿もしくはアーサー王 自身と戦っている ==文学== 三題詩「ブリテン島の三人の強大な豚飼いたち」によれば、この雌豚の飼育を担当したのはコス・ヴァブ・コスヴリュイ(?)()という名の豚飼いで、ダスゥィル・ダスベン(?)(Dallwyr Dallben (またはDallweir))のお抱えであったが〔, Hengwrt 536 写本版の Triad XXIII; または (Peniarth 16 写本版)。内容が近いこれらを「底本(定本)」とする。〕、異本によれば、ダスゥィルは、コーンウォルに自分の名を冠した谷()を領していた。つまりは豚も豚飼いも、元はコーンウォルに住んでいた。この雌は懐胎していて出産がせまっていたが、もしこれを許せばブリテン島は不幸に祟られるだろうという託宣が出たので追われ、ヘンウェンはコーンウォルのアウスティーン岬(Penrhyn Awstin)で海に突入した。〔,。ゲスト夫人が編訳したトライアド=『ミヴィリア考古学(Myvr. Arch.)』第2シリーズの三題詩第56番(ヘルゲストの赤本版)。〕〔( ルゼルフの白本)版)。赤本と白本は内容が近いので、まとめて「異本」とする〕。雌豚はやがてウェールズ南端に上陸し、の分領グウェント・イス=コイド(?)(Gwent Is-coed)の Aber Tarogi という地に現れた〔これは三題詩#26W/ゲスト夫人の異本にはないが、 #26/Skene編の底本にはある。〕。 雌豚ヘンウェンはこの後、さまざまウェールズを北上しながら縦断し、土地ごとに、あるいは豊穣の、あるいは弊害の生物をもたらした:. * グウェントの麦畑 (Maes Gwenith) では、小麦の粒とミツバチを、 * ペンブロークの Llonion では、一粒の大麦とミツバチ/小麦/小ブタ〔bee (26), grain of wheat (26W)/ litle pig (赤本=Guest)〕を、 * の Lleyn では ライ麦〔(赤本のみ)〕を、 * ( )の Cyferthwch 丘では、狼の子と鷲のヒナを、 * アルヴォンの Llanfair の黒岩 (Maen Du)の下で子猫を誕生させた。 オオカミとワシは名士にもらわれたものの、「もらった者にとってはかえってあだ(害)となった」 〔 "they were both the worse for them"〕。豚飼いは、子猫をとってアルヴォンのメナイ海峡に投げすてた。海峡を隔てたアングルシー島(ウェールズ語モーン。ラテン式モーナ)のパリーグの息子ら兄弟が拾い育てた猫は、害なす災禍キャスパリーグとなってしまった。 の一篇「馬の歌」)(''Canu y Meirch'' (Song of the Horses)、または第一行をとって"Torrit anuyndawl"とも) にはHenwynという名の馬が登場する〔。英訳は第1巻 p.307-〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ヘンウェン」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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