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ベキ乗 ( リダイレクト:冪乗 ) : ウィキペディア日本語版
冪乗[べきじょう]

冪演算(べきえんざん、: : : ''Exponentiation'')は、 (base) および冪指数 (exponent) と呼ばれる二つのに対して定まる数学算法である。通常は、冪指数を底の右肩につく上付き文字によって示す。自然数 を冪指数とする冪演算は(るいじょう、) に一致する。
具体的に、 および冪指数 を持つ冪 (power) は、 が自然数(正整数)のとき、底の累乗
: b^n = \underbrace_
で与えられる。このとき は の -乗とか、-次の -冪などと呼ばれる。
よく用いられる冪指数に対しては、固有の名前が与えられているものがある。例えば冪指数 に対して二次の冪(二乗) は の平方 (square of ) あるいは -自乗 (-squared) と呼ばれ、冪指数 に対する三次の冪 は の立方 (cube of , -cubed) と呼ばれる。また冪指数 に対して冪 は であり の逆数(あるいは乗法逆元)と呼ばれる。一般に負の整数 に対して底 が零でないとき、冪 はふつう なる性質を保つように と定義される。
冪演算は任意の実数あるいは複素数を冪指数とするように定義を拡張することができる。整数冪に限れば、行列などを含めた非常に多種多様な代数的構造に対しても冪を定義することができる。
== 記法の歴史 ==
用語「冪」(power) はギリシアの数学者エウクレイデスが直線の平方を表すのに用いた語に起源がある〔。アルキメデスは の冪を扱うために必要となる指数法則 を発見し証明した〔For further analysis see The Sand Reckoner.〕。9世紀、ペルシアの数学者アル゠フワーリズミは平方を , 立方を で表した。これを後に中世イスラムの数学者がそれぞれ で表す記法として用いていることが、15世紀ごろのの仕事に見ることができる。
16世紀後半、ヨスト・ビュルギは冪指数をローマ数字を用いて表した〔Cajori, Florian (2007). A History of Mathematical Notations; Vol I. Cosimo Classics. Pg 344 ISBN 1602066841〕。
17世紀初頭、今日用いられる現代的な冪記法の最初の形はルネ・デカルトが著書 ''La Géométrie'' の一巻において導入した〔René Descartes, ''Discourse de la Méthode'' ... (Leiden, (Netherlands): Jan Maire, 1637), appended book: ''La Géométrie'', book one, page 299. From page 299: ''" ... Et ''aa'', ou ''a''2, pour multiplier ''a'' par soy mesme; Et ''a''3, pour le multiplier encore une fois par ''a'', & ainsi a l'infini ; ... "'' ( ... and ''aa'', or ''a''2, in order to multiply ''a'' by itself; and ''a''3, in order to multiply it once more by ''a'', and thus to infinity ; ... )〕。
15世紀には冪記法の一種を用い、それは後の16世紀におよびが用いている。語 "exponent"(冪数)は1544年にミハエル・スティーフェルが造語したもので〔See:
* Earliest Known Uses of Some of the Words of Mathematics
* Michael Stifel, ''Arithmetica integra'' (Nuremberg ("Norimberga"), (Germany): Johannes Petreius, 1544), Liber III (Book 3), Caput III (Chapter 3): De Algorithmo numerorum Cossicorum. (On algorithms of algebra.), page 236. Stifel was trying to conveniently represent the terms of geometric progressions. He devised a cumbersome notation for doing that. On page 236, he presented the notation for the first eight terms of a geometric progression (using 1 as a base) and then he wrote: ''"Quemadmodum autem hic vides, quemlibet terminum progressionis cossicæ, suum habere exponentem in suo ordine (ut 1ze habet 1. 1ʓ habet 2 &c.) sic quilibet numerus cossicus, servat exponentem suæ denominationis implicite, qui ei serviat & utilis sit, potissimus in multiplicatione & divisione, ut paulo inferius dicam."'' (However, you see how each term of the progression has its exponent in its order (as 1ze has a 1, 1ʓ has a 2, etc.), so each number is implicitly subject to the exponent of its denomination, which turn is subject to it and is useful mainly in multiplication and division, as I will mention just below.) Christoff Rudolff, who in turn took them from Leonardo Fibonacci's ''Liber Abaci'' (1202), where they served as shorthand symbols for the Latin words ''res''/''radix'' (x), ''census''/''zensus'' (''x''2), and ''cubus'' (''x''3). "> Most of Stifel's cumbersome symbols were taken from Christoff Rudolff, who in turn took them from Leonardo Fibonacci's ''Liber Abaci'' (1202), where they served as shorthand symbols for the Latin words ''res''/''radix'' (x), ''census''/''zensus'' (''x''2), and ''cubus'' (''x''3). 〕、は1696年に語 ''indices''(指数)を導入している。16世紀には square(二次), cube(三次), zenzizenzic(), sursolid(五次), zenzicube(六次), second sursolid(七次), zenzizenzizenzic()の語を用いた。四乗については ''Biquadrate''(複二次)の語も用いられた。
アイザック・ニュートンなど一部の数学者は冪指数は二乗よりも大きな冪に対してのみ用い、平方は反復積として書き表した。これは例えば のように多項式を書くということである。
歴史的にはもう一つ ''involution'' が同義語として用いられていた〔This definition of "involution" appears in the OED second edition, 1989, and Merriam-Webster online dictionary . The most recent usage in this sense cited by the OED is from 1806.〕が現在では稀であり、現在別の意味で用いられているので混同すべきではない。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Exponentiation 」があります。




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