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ベヒモス(behemoth)は、『旧約聖書』に登場する陸の怪物(怪獣)。語源は「動物」と言う意味のヘブライ語「''behamath''」の複数形に由来する〔松平『図説ヨーロッパ怪物文化誌事典』、253-254頁〕。あまりの大きさのために、一頭しか存在していないにもかかわらず、複数形で数えられたとする説も存在する〔〔ボルヘス、ゲレロ『幻獣辞典』、42-43頁〕。一説には豊穣のシンボルであり〔、また悪魔と見なされることもある。 読みの違いから、「ベヒーモス」「ベヘモト」「ビヒーモス(ビヒモス)」「ベエマス」など、多様に表記されることもある。イスラム教の神話に登場する怪物バハムートと同一視される〔ローズ『世界の怪物・神獣事典』、389頁〕。 == 『旧約聖書』のベヒモス == 『旧約聖書』(『ヨブ記』『エノク書』)で、陸に住む巨大な怪物として記述されている。ゾウ、もしくはカバがモデルになったと考えられている〔。元々はカバと同じ、あるいは数倍の大きさの生き物とされていたが、時代を経るにつれて体長は巨大化していった〔〔アラン『世界幻想動物百科 ヴィジュアル版』、56-57頁〕。一般的にはカバもしくはサイに似た獣の姿で描かれることが多い。 神が天地創造の5日目に造りだした存在で、同じく神に造られ海に住むレヴィアタン(リヴァイアサン)と二頭一対を成すとされている。空に住むジズを合わせて三頭一対とされることもある。レヴィアタンが最強の生物と記されるのに対し、ベヒモスは神の傑作と記され、完璧な獣とされる。世界の終末には、ベヒモスとレヴィアタンは四つに組んで死ぬまで戦わさせられ、残った体は終末を生き残った「選ばれし者」の食べ物となる〔。 『ヨブ記』によれば、ベヒモスは杉のような尾と銅管や鉄の棒のような骨、巨大な腹を持った草食の獣で、日に千の山に生える草を食べるほどの食欲を持つとされる。さらに川の流れにも動じず、川の水が口の中に入っても平然としていた〔。また、上半身にはデンダインという砂漠が広がっていたという〔。しかし、性格は温厚なもので、全ての獣はベヒモスを慕ったという。 レヴィアタンとは、海と陸以外にも雌と雄の一対の関係でとらえられることもある〔。本来はレヴィアタンと同様に海に住んでいたが、共に巨大すぎるために海が溢れ、片方が陸に住むようになったと言われる〔〔。陸地においてベヒモスは沼に茂る葦の下を住処としていた〔。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ベヒモス」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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