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塩化ベンジル(えんか—、benzyl chloride)は、有機合成で用いられる芳香族化合物の一種。示性式は C6H5CH2Cl、トルエンのメチル基の水素をひとつ塩素に置き換えた構造を持ち、α-クロロトルエン、クロロメチルベンゼンと呼ぶこともできる。 塩化ベンジルは強い催涙性と不快な刺激臭を持つため、使用する際は確実な排気のもとに取り扱わなければならない。目の粘膜や皮膚を刺激する。かつて催涙ガスとして戦争で用いられたことがある。 塩化ベンジルは、有機合成において、アルコールやカルボン酸の OH 基の水素をベンジル基で置き換えるために用いられる。 :ROH + C6H5CH2Cl + R'3N → ROCH2C6H5 + R'3N•HCl :RCOOH + C6H5CH2Cl + R'3N → RCOOCH2C6H5 + R'3N•HCl 前者は、アルコールやフェノール類のヒドロキシ基をベンジル基により保護(ベンジル保護)する場合の一手法である。ウィリアムソン合成の一形式にあたる。 強アルカリで加水分解すると、ベンジルアルコールに変わる。 C6H5CH2Cl + NaOH → C6H5CH2OH + NaCl == 関連化合物 == * 臭化ベンジル 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「塩化ベンジル」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Benzyl chloride 」があります。 スポンサード リンク
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