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ピリリウム (pyrylium) とは、ピランのメチレン基からヒドリドイオンが脱離した形式の陽イオンのことである。名称はピラン (pyran) の語尾 an をヒドリドイオンが脱離した陽イオンであることを意味する接尾辞 -ylium で置き換えたものである。 ピリジンの窒素原子を酸素陽イオンに置き換えた形の化合物であり、ピリジンと等電子構造を持つ。そのため、ヒュッケル則を満たす芳香族化合物の一種である。ピランが不安定で単離が困難であるのに対し、ピリリウム構造を持つ化合物は比較的安定で数多く知られている。ピラノンもピリリウム構造を持つ極限構造を書くことができ、安定な化合物が多く知られている。 == 合成 == 2-アルケン-1,5-ジオン構造を持つ化合物を強酸性条件で環化させるとピリリウム化合物を得ることができる。後述の通り、ピリリウムイオンは求核試薬の付加を受けやすいので、用いる酸としては対イオンに求核性がない過塩素酸やテトラフルオロホウ酸を用いることが多い。無置換のピリリウムイオンはこの方法で得られている。 上記の条件で生成する2-アルケン-1,5-ジオンを単離せずにそのままピリリウムに環化させる方法も知られている。たとえばβ-ケトアルデヒドとケトンからアルドール縮合を行なう方法や、3-アルケン-1-オンにカルボン酸無水物をフリーデル・クラフツ反応させる方法がある。 また、アルカン-1,5-ジオンを強酸性条件下で弱い酸化剤を共存させてピリリウムを得る方法もある。この反応はまず環化により 4H-ピランが生成し、それが酸化剤で脱水素される反応機構で進行する。酸化剤としてはDDQや塩化トリフェニルメチルなどが用いられる。 4-ピラノンのカルボニル基にグリニャール試薬を付加させた後、酸で処理するとヒドロキシ基が脱離してピリリウムが生成する。 またピラノンをアルキル化剤で処理するとO-アルキル化が進行し、アルコキシピリリウムが生成する。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ピリリウム」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Pyrylium salt 」があります。 スポンサード リンク
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