|
===================================== 〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。 ・ ペガスス座 : [ぺがすすざ] (n) (constellation) Pegasus ・ 座 : [ざ] 1. (n,n-suf) seat 2. one's place 3. position ・ 星 : [ほし] 【名詞】 1. star
ペガスス座IK星(IK Pegasi)またはHR 8210は、ペガスス座にある連星である。太陽系から約150光年の距離にあり、裸眼で見ることのできるぎりぎりの明るさである。 主星のペガスス座IK星AはA型主系列星である。1日当たり22.9回の周期で光度がわずかに脈動しており〔、たて座δ型変光星に分類される。伴星のペガスス座IK星Bは質量の大きい白色矮星であり、既に主系列星の段階を終え、核融合によるエネルギー生産は既に行っていない。お互いの周りを21.7日で公転しており、平均距離は3100万km(0.21天文単位)である。これは、太陽と水星の軌道距離に近い。 ペガスス座IK星Bは、既知の最も近い超新星候補天体である。主星が赤色巨星に進化し始めると、半径が拡大して、外層から白色矮星に降着が起こる。白色矮星が1.38太陽質量のチャンドラセカール限界に達すると、Ia型超新星爆発を起こすと考えられている〔。 ==観測== この連星系は1862年、掃天星表にBD +18°4794Bとして初めて登録された。エドワード・ピッカリングの1908年のハーバード改訂光度カタログではHR 8210として登録された〔。ペガスス座IK星という名前は、フリードリヒ・ヴィルヘルム・アルゲランダーによるアルゲランダー記法を拡張したものである〔。 スペクトルを調べると、連星系に特徴的な吸収線のシフトが見られた。このシフトは、伴星によって軌道が観測者の方に近づいたり遠ざかったりした時にドップラー効果が生じてできるものである。このシフトの測定により、例え個々の恒星に分離できていない場合でも、少なくともどちらかの恒星の相対軌道速度は求めることができる〔。 1927年、ウィリアム・ハーパーがこの方法を用いてこの分光連星の周期を計算し、21.724日と決定した。彼はまた0.027という軌道離心率の推定値も初めて得ることができた(後の推定で、ほぼ円軌道となる実質的に0という値が得られた)〔。軌道速度は41.5km/sと測定されたが、これは主星が太陽系と結ぶ線に沿って動いている場合の最大値であった〔。 ペガスス座IK星までの距離は、太陽の周りの地球の軌道を利用し、背景に対して小さな視差のシフトを直接測定することができた。このシフトはヒッパルコスを用いて高い精度で測定が行われ、150±5天文単位という推定値が得られた〔。ヒッパルコスは、この系の固有運動の測定も行った。 距離と固有運動の値より、ペガスス座IK星の接線方向速度は16.9km/hと計算された〔。3つ目の成分である放射方向速度は、スペクトルの平均赤方偏移から測定することができる。''General Catalogue of Stellar Radial Velocities''では、この系の放射方向速度は-11.4 km/sと記載されている〔。この2つを組み合わせて、太陽に対する空間速度20.4 km/sが得られる〔。 ハッブル宇宙望遠鏡を用いて、連星系の個々の恒星を分離して撮影しようという試みが行われたが、解像するには距離が近すぎることが分かった〔。EUVEを用いた測定では、さらに正確な軌道周期21.72168 ± 0.00009日が得られた〔。また、系の軌道平面の軌道傾斜角は、地球から見てほぼ90°と考えられている。もしこれが正しければ、食が見られる可能性がある〔。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ペガスス座IK星」の詳細全文を読む スポンサード リンク
|