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ペグマタイト()は、大きな結晶からなる火成岩の一種。花崗岩質のものが多いため巨晶花崗岩(きょしょうかこうがん)あるいは鬼御影(おにみかげ)と呼ばれることもあるが、閃緑岩質や斑れい岩質のものもある。岩脈などの小岩体として産出する。 マグマが固結する際にはマグマ内の晶出しやすい成分から析出が進み、マグマ自体の成分の分離が進んでいく(結晶分化作用)。このとき温度低下の鈍化や融点の上昇などの条件を満たすと、析出成分は大きな結晶に成長することがあり、またその結晶成分の純度が高くなる。こうした結晶群を多く含む鉱床をペグマタイト鉱床()という。目的の成分を高純度で採取できるため、多くが鉱床として利用される。 温度や圧力の低下によって、鉱床内に液体・気体の空洞が生じることがある。成分が分化したこの空洞内にも新たな結晶が生じ、純度が特に高いものは宝石として利用されたり鉱物標本として採取されたりする。空洞を作る鉱物が周囲の岩石の成分と同じものを晶洞()、異なるものを異質晶洞()と呼ぶことがある。水晶やアメジストなどの標本に見られるのはこのようなタイプで、ペグマタイト鉱床では特にこうした結晶を得られやすいものが多い。 == 日本国内のおもなペグマタイト == 著名なもの、特徴的なものを挙げる。小規模なペグマタイト岩体自体は各地の花崗岩体内及びその周辺に普通に分布している。 * 福島県石川町および水晶山一帯 : 日本三大ペグマタイト。珪石鉱床。戦時中放射性元素の採掘が試験的に行われた。 * 福島県郡山市 鹿島大神宮 : 神体が岩体そのものであり、国の天然記念物に指定されている(「鹿島神社のペグマタイト岩脈」、1966年指定)。 * 新潟県金丸鉱山 : 珪石鉱山として稼工中の鉱床。 * 岐阜県苗木地方及び長野県木曽田立 : 日本三大ペグマタイト。錫および希元素鉱物の漂砂鉱床。 * 滋賀県田上山 : 日本三大ペグマタイト。明治期にトパーズを大量に欧米へ輸出。 * 福岡県長垂 : 国の天然記念物に指定されているリチウムペグマタイト(「長垂の含紅雲母ペグマタイト岩脈」、1934年指定)。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ペグマタイト」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Pegmatite 」があります。 スポンサード リンク
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