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ペトロパブロフスク級戦艦はロシア帝国海軍が就役させた前弩級戦艦。本級の計画直前、大日本帝国海軍が相次いで12インチ砲戦艦を購入していたことから、ロシア帝国海軍は対抗策を必要としていた。ロシア戦艦として当時の列強の戦艦と比較しても劣らないものとして評価された初の艦級であった。3隻が建造されたが日露戦争で2隻が失われ、1隻が日本に鹵獲されたが後に返還された。 == 艦形 == 本級の船体形状は乾舷の高い平甲板型船体であるが、「ツェサレーヴィチ」と同様に強く引き絞られた特徴的なタンブル・ホーム型船体となっている。これは、水線部から上の構造を複雑な曲線を用いて引き絞り、船体重量を軽減できる船体方式で、他国では同時期のドイツ海軍、アメリカ海軍の前弩級戦艦や巡洋艦などに多く採用された艦形である。外見上の特徴として水線下部の艦首・艦尾は著しく突出し、かつ舷側甲板よりも水線部装甲の部分が突出すると言った特徴的な形状をしている。このため、水線面から甲板に上るに従って甲板面積は小さくなる傾向にある。これは、舷側に配された備砲の射界を船体で狭めずに広い射界を得られることや、当時の装甲配置方式では船体の前後に満遍なく装甲を貼る「全体防御方式」のために船体が短くなればその分だけ装甲を貼る面積が減り、船体の軽量化が出来るという目的に採られた手法である。 ほぼ垂直に切り立った艦首から艦首甲板に30.5cm連装主砲塔が1基、その背後に司令塔を組み込んだ艦橋からミリタリーマストが立つ。ミリタリーマストとはマストの上部あるいは中段に軽防御の見張り台を配置し、そこに37mm~47mmクラスの機関砲(速射砲)を配置した物である。これは、当時は水雷艇による奇襲攻撃を迎撃するために遠くまで見張らせる高所に対水雷撃退用の速射砲あるいは機関砲を置いたのが始まりである。形状の違いはあれどこの時代の列強各国の大型艦に多く用いられた様式であった。 本艦のミリタリーマストは内部に階段を内蔵した円筒状となっており、頂部に見張り台が設けられた。前部ミリタリー・マストの背後には断面図が小判型の煙突が二本立ち、その周囲は艦載艇置き場となっており、煙突の間に片舷1基ずつ設けられたクレーン計2基により副砲塔を避けて水面に上げ下ろしされた。舷側甲板上には副砲の15.2cm速射砲12門のうち8門を連装式の副砲塔に収めて背中わせに片舷2基ずつ計4基、残り4門を副砲塔2基の間の舷側ケースメイト(砲郭)配置で2基ずつ計4基4門を配置した。艦載艇置き場の後部には後部ミリタリー・マストが立ち、その後ろの後部甲板上に30.5cm連装主砲塔が後向きに1基配置された。この配置により艦首尾線方向に最大30.5cm砲2門・15.2cm砲4門が指向でき、左右方向には最大30.5cm砲4門・15.2cm砲6門が指向できた。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ペトロパブロフスク級戦艦」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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