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ホシズナ ( リダイレクト:星の砂 ) : ウィキペディア日本語版 | 星の砂[ほしのすな]
星の砂(ほしのすな、英語:star sand)は、星の形の粒子からなる砂状の海洋性堆積物、あるいはその成因となった生物である。星砂(ほしずな)とも呼ばれる。砂と名前が付いてはいるが、星の砂は有孔虫の殻が堆積したものであり、岩石の風化に由来する通常の砂とは異なる。 == 概要 ==
星の砂は原生生物である有孔虫の殻である。生きている有孔虫の殻内は原形質で満たされているが、有孔虫が死ぬと有機質である原形質が分解され、丈夫な殻のみが残存して堆積する。殻の形態が星や太陽を思わせる幾何学的な形状であるため、生物学的な研究対象としてのみならず、鑑賞の対象としても広く愛好されている。 有孔虫は単細胞生物としては大型の部類に入り、星の砂以外にも絶滅種のフズリナや貨幣石に代表されるように、しばしば肉眼的な大きさとなる。今と同じような星の砂の構成種となる有孔虫は鮮新世(500〜160万年前)ごろから出現しており、従って星の砂には現生の有孔虫の殻と共に、数万年前のもの(化石)が混入している場合もある。 有孔虫自体は海洋はもとより淡水、土壌中にも広く分布する生物群であるが、星の砂の元となる種の分布は温暖な海域に限られており、星の砂が見られる場所も限定される(後述する分布を参照)。星の砂を成す殻は炭酸カルシウムでできており、サンゴとともにサンゴ礁の炭素循環において重要な役割を果たしている。炭酸固定量(この場合は無機炭素としての固定)は700g(800,000個体相当)/m2/年 ほどと見積もられていて、これは造礁サンゴや石灰藻(紅藻の一種)に次ぐ量である。また、星の砂を作る大型の有孔虫には珪藻やハプト藻といった藻類が共生しており、この共生藻は光合成を行っている。このように、生態系の中で一次生産者に住処を提供するという側面もある。星の砂は生態的に重要な生物の残渣なのである。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「星の砂」の詳細全文を読む
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