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ホログラフィック原理 : ミニ英和和英辞書
ホログラフィック原理[ほろぐらふぃっくげんり]
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

ラフ : [らふ]
  1. (adj,n) rough 2. (adj,n) rough
: [はら, もと]
  1. (n,n-suf,n-t) (1) origin 2. basis 3. foundation
原理 : [げんり]
 【名詞】 1. principle 2. theory 3. fundamental truth 
: [り]
 【名詞】 1. reason 

ホログラフィック原理 : ウィキペディア日本語版
ホログラフィック原理[ほろぐらふぃっくげんり]

ホログラフィック原理 (holographic principle) は、空間の体積の記述はある領域の境界、特にのような光的境界の上に符号化されていると見なすことができるという量子重力および弦理論の性質である。ヘーラルト・トホーフトによって最初に提唱され、レオナルド・サスキンドによって精密な弦理論による解釈が与えられた。サスキンドはトホーフトとのアイデアを組み合わせることからこの解釈を導いた〔〔Sakharov Conf on Physics, Moscow, (91):447-454〕。ソーンは1978年に弦理論はより低次元の記述が可能であり、ここから現在ホログラフィック的と呼ばれるやり方で重力が現れることを見出していた。
より大きなより思弁的な意味では、この理論は、全宇宙宇宙の地平面上に「描かれた」2次元の情報構造と見なすことができ、我々が観測する3次元巨視的スケールおよび低エネルギー領域での有効な記述にすぎないことを示唆する。宇宙の地平面は、有限の領域で時間とともに膨張していることもあり、数学的には正確に定義されていない。
ホログラフィック原理はブラックホール熱力学から着想された。ブラックホール熱力学ではどんなスケールの領域でも最大エントロピーはその領域の半径の三乗ではなく''二乗''に比例することを示唆する。ブラックホールの場合、ブラックホールに落ち込んだすべての物体が持つ情報は事象の地平面の表面の変動に完全に含まれることが推測される。ホログラフィック原理はブラックホール情報パラドックスを弦理論の枠組み内で解決する〔Susskind, L., "The Black Hole War – My Battle with Stephen Hawking to Make the World Safe for Quantum Mechanics", Little, Brown and Company (2008)〕。
== ブラックホールエントロピー ==

熱い気体のようなエントロピーを持つ物体は巨視的にはランダムな振る舞いをする。ある既知の古典場の配置のエントロピーはゼロである:電場および磁場、または重力波についてランダムさはない。ブラックホールはアインシュタイン方程式の厳密解であるので、それらはいずれもいかなるエントロピーも持たないと考えられていた。
しかしヤコブ・ベッケンシュタインはこれは熱力学第二法則の破れを導くことを指摘した。もし熱い気体をブラックホールに投げ入れたら、それは事象の地平面を通過し、その時点でそのエントロピーは消失するだろう。ひとたびブラックホールがその気体を吸収し定常状態に落ち着けばその気体のランダムな性質はもはや見られなくなるだろう。第二法則はもしブラックホールが実際にランダムな物体である場合にのみ復旧させることができる。このときその気体が持っていたエントロピー以上にエントロピーが増加する。
ベッケンシュタインはブラックホールは最大エントロピー物体でそれらは同じ体積のどんな物体よりも大きなエントロピーを持つと論ずる。半径''R''の球内において、相対論的気体のそのエントロピーはそのエネルギーの増加とともに増加する。その唯一の限界は重力的である。つまり、エネルギーが過剰にある場合はその気体はブラックホールへと崩壊する。ベッケンシュタインはこれを用いて空間のある領域におけるエントロピーの上限を定めた。この上限値はその領域の面積に比例する。彼はブラックホールのエントロピーは事象の地平面の面積に直接比例すると結論付けた。
それより早くにスティーヴン・ホーキングはブラックホールの集団の事象の地平面の総計は常に時間とともに増加することを示した。その地平面は光的な測地線によって定義される境界である。すなわち、それはちょうどぎりぎり脱出することのできないこれらの光線である。もし周辺の測地線がそれぞれに向かって動き始めるとそれらは最終的には衝突する。その衝突地点ではそれらの延長はブラックホールの内部となる。そのため測地線は常にお互い離れるように動いており、その境界、つまりその地平面の面積を生成する測地線の数は常に増加する。ホーキングの結果は熱力学第二法則(エントロピー増大の法則)とのアナロジーでブラックホール熱力学の第二法則と呼ばれる。しかし当初は彼はこのアナロジーをあまり真面目にはとらえていなかった。
ホーキングはもし地平面の面積が実際のエントロピーであるならブラックホールは放射しなければならないことを知っていた。ある熱系に熱が加わったとき、そのエントロピーの変化は質量=エネルギーを温度で割った値の増加分である:
::
S = \frac.

もしブラックホールのエントロピーが有限なら、それらの温度もまた有限のはずである。特に、それらは光子の熱的気体と平衡状態に達するはずである。これはブラックホールは光子を吸収するであろうだけでなく、それらはまた詳細釣り合いを保つために光子を適当な量だけ放射するであろう。
場の方程式の時間依存解は放射を行わない。なぜなら時間独立背景はエネルギーを保存するためである。この原理に基づいて、ホーキングはブラックホールは放射しないことを示すことに着手した。しかし意外なことに、慎重な解析によって有限の温度である気体と平衡状態に達するちょうど適切な方法でブラックホールは放射することを示す結果が得られた。ホーキングの計算では比例定数は1/4に固定されていた。すなわち、ブラックホールのエントロピーはプランク単位でその地平面の面積の四分の一である。
そのエントロピーは巨視的な記述を変えないままある系の微視的な配置を調整することでの数の対数に比例する。ブラックホールのエントロピーは深遠な謎である — それはブラックホールの状態の数の対数はその内部の体積ではなくその地平の面積に比例することを言う。
後に、はヌル・シート (null sheet) に基づいてを提案した。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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