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===================================== 〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。 ・ ー : [ちょうおん] (n) long vowel mark (usually only used in katakana) ・ ドア : [どあ] (n) door
ホームドア又はスクリーンドアとは、プラットホームの線路に面する部分に設置される、可動式の開口部を持った仕切りである。 ホームからの転落や列車との接触事故防止などを目的とした安全対策の一つである。なお、「ホームドア」は和製英語であり、英語では ''Platform screen door'' または''Automatic platform gate'' と呼ばれる。 == 概要 == ホームドアは人・荷物と列車の接触による人身事故を防ぐことができ、安全に列車を運行することができる。また高さが天井まである場合、ホームにおける空調を効率的に行えるほか、列車風や騒音を遮りホームの環境を改善することができる。しかし、ホームドアの位置と列車のドアの位置を正確に合わせなければ乗降ができないので、全ての乗り入れ車両の全てのドア配置(数・大きさなど)を統一し、自動列車運転装置 (ATO) や定位置停止装置 (TASC) などの定位置停止装置を設置して、停車位置制御を行い停車位置の誤差を小さくする必要がある。一般的にホームドアの幅は、車両のドアより1mほど広い、これは車両側の停止精度のズレを考慮してのことであり、また、ホームドアで人や物が挟まれた場合には、それをセンサーで検知して〔 ホームドアの戸先にテープスイッチを取り付けて、それにより人や物の衝突を検知する戸先センサー。ホームドアに人や物が衝突した際に、ホームドアを可動させるモーターに負荷がかかる為、それを検知する戸当たり吸込み検知。ホームドアの車両側にセンサーの発光部と受光部を取り付けて、ホームドアが閉まった際に戸先センサー等では検知できない物を検知する戸挟みセンサー。ホームドアの車両側にビーム式のセンサーを取り付けて、車両とホームドアの間に取り残された人を検知する支障物センサーなどがある。〕、ドアを開かせるシステムが備えられており、乗降の安全を確保している。 ドアは列車の到着に合わせ、係員の操作や車両のドアに連動して自動で開閉する。手順としては、東京地下鉄南北線9000系の場合、列車が停止位置に停止した時にATOの定位置停止地上子(P3地上子とも呼ばれている)から信号を発信して、車両側はそれを車上子を経由して受信したのち、停止位置に停車したことを確認できたら運転席のホームドア表示灯が点灯する。ドアが開く際には、車両側から開指令の信号が車上子から地上子を介してホームドア側に送信され、ホームドアから先に開き、その後、ホームドア側から返信の信号が地上子と車上子を介して車両側に送信され、車両側のドアが開き始める、ドアが閉まる際には、車両側から閉指令の信号が車上子と地上子を介してホームドア側に送信され、車両側のドアが先に閉まり始めてからその後にホームドアが閉まり始める、ホームドアが全閉になった時にホームドア側から返信の信号が地上子と車上子を介して車両側に送信され、ホームドア表示灯を消灯させる仕組みになっており、これにより乗客が車両とホームドアの間に閉じ込められないようにしている〔『史上最強カラー図解 プロが教える電車のメカニズム』ナツメ社、2011年、p.210~p。211、ISBN 9784816349904〕。 JR西日本や東武鉄道など、全体の駅数に比べてホームドア設置数が極端に少ない事業者(路線)は、TASCやATOを車両に設置するよりも運転士の技量で停車位置を合わせる方が遥かにコストがかからないため、これらの補助装置無しで使用する場合も多く、その場合、運転士の技量、体調、天候などの環境条件によって停止位置がずれることがあるので可動部の幅がTASCやATOを採用している路線よりもやや広めに設けていることが多い〔安全と費用、悩む 地下鉄京都駅、国基準ホームに柵 - 京都新聞 2011年9月24日(2011年9月24日時点のアーカイブ)〕。この時乗務員はホームドア側と車両ドア側両方をそれぞれ別々に操作して開閉することになる。先述の通りホームドアと車両側が連動している場合は開閉の優先順位があるが、連動していないこの場合は開閉の順序を乗務員が決めることができ(無論ほとんどの事業者では社内規定により開け閉めの順序が決まっているが)、例として北新地駅などでは、ドアを閉める際もホームドア側を先に閉める方式を採っている。 近年は、地下鉄などの既存路線でワンマン運転を導入する際などにも設置されるようになっている〔 - 社団法人 公営交通事業協会〕。これは、ATO がワンマン化による乗務員の業務増や安全監視の低下を代替でき、導入費用を負担すれば長期的な人件費削減が期待できるためである。 なお、東京地下鉄丸ノ内線の中野富士見町駅など一部の駅において、ホームドアと連動してホーム側から可動ステップをせり出し、車両とホームとの隙間を減らす試みも行われている〔丸ノ内線中野新橋駅、中野富士見町駅に「可動ステップ」を設置 - 東京メトロニュースリリース〕(この時、運転席のATCの車内信号は「01」(速度ゼロ)を表示して発車できない状態にする)これは世界初の試みとされる。ただし、可動ステップをせり出す構造自体は1940年代からニューヨーク市地下鉄で実施されている(参考 : Gap filler)。 地下駅で後付けの場合、ホームドア本体は、日中帯に車庫で営業用の車両に積み込み、終電後にその車両で設置駅まで運ぶ方法を取っている。 一方、ホームドアは装置自体や車両限界・安全対策の関係からある程度の幅が必要であるため、極端にホーム幅の狭い部分がある駅には設置することが構造上不可能である。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ホームドア」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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