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ボルシチ( , ; 意訳:「紅汁」〔;;, ;, 〕)は、テーブルビート〔ウクライナ語で「赤いブリャーク」( / chervonii buryak チェルヴォーヌィイ・ブリャーク)と呼ばれる根菜(テーブルビート)を基礎に作られる。日本ではテンサイ (ビーツ、砂糖大根)から作られこれから深紅色の色素が出ると紹介されることが多いがこれは誤りで、砂糖大根は赤くなく、また甘すぎるためボルシチには用いられない。ウクライナでは、ボルシチに用いられるブリャークと砂糖大根はそれぞれ「赤いブリャーク」( / chervonii buryak)と「砂糖のブリャーク」( / tsukrovii buryak ツクローヴイ・ブリャーク)と区別されている。日本では日常的にあまり食されない両者は詳しく区別されておらず、砂糖大根もボルシチに用いる赤いブリャークも等しく「ビーツ」と呼ばれている。〕をもとにしたウクライナの伝統的な料理で、鮮やかな深紅色をした煮込みスープである〔ただし、ウクライナでは「ボルシチ」と「スープ」は異なる概念であるため、ボルシチは「スープ」と呼ばない。〕。 近世以後、ベラルーシ、ポーランド、モルドバ、ラトビア、リトアニア、ルーマニア、ロシアなどの東欧諸国に普及した。ポーランドとロシアでは自国の料理であると主張する意見も多い。現在、東欧文化圏のほかに、中央ヨーロッパ、ギリシャ、イランや、北米在住の東欧系ユダヤ人〔アシュケナジムの移民の多かった地域(ニューヨークなど)。〕によっても作られており、多くの国で世界三大スープとして好まれている。 == 概要 == ボルシチは、テーブルビートとタマネギ、ニンジン、キャベツ、牛肉などの材料を炒めてから、スープでじっくり煮込んで作る。但し、スープの中身は決まっているわけではない。それ以外の具としてソーセージ、ハム、ベーコン、肉だんご、鶏肉などの肉類や魚のから揚げ、ズッキーニ、リンゴ、インゲンマメなどを使ったりもする。ボルシチの素材は地域によって異なり、特にウクライナでは地方ごとに40種類以上のバリエーションがあるが、いずれもスメタナ(サワークリーム)を混ぜて食べることと、主材料にテーブルビートを使用している点は共通している。 ボルシチを特徴づける鮮やかな深紅色は、テーブルビートの色素によるものである〔生のテーブルビートが入手困難なときは缶詰でも代用できるが、味は落ちる。なお、家庭でトマトピューレを用いて着色し、カブを代わりに入れる例も見かけられるが、これは正確にはボルシチとは呼ばない。〕。 通常は温製で供されるが、夏季には冷製で供されることもある。具沢山になるように作るのが一般的であるが、具をすべて漉して汁だけを供する食べ方もある。ニンニクのソースをかけたパンプーシュカという揚げパンを添えることが多い。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ボルシチ」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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