|
===================================== 〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。 ・ ー : [ちょうおん] (n) long vowel mark (usually only used in katakana)
ボンボニエール()は、もともと砂糖菓子(ボンボン菓子)を入れる容器を指す語。「ボンボン入れ」〔。 ヨーロッパでは子供の誕生祝いや結婚祝いなど慶事に際して砂糖菓子が贈られることが多く、菓子を納めるボンボニエールにも記念品としての性格が生じた。日本では近代以降、宮中宴会の記念品(引出物)として配布される意匠を凝らした菓子器・工芸品がこの名で呼ばれる〔松平乘昌「ボンボニエール事始め」、松平乘昌編『図説 宮中晩餐会』(河出書房新社、2012年)p.78〕。 == 歴史 == === 日本の皇室行事とボンボニエール === 近代以後の日本の宮中晩餐会では、金平糖を納め、細工を施されたボンボニエールが記念品として配布されるのが慣わしとなった。松平乘昌によれば、日本の「ボンボニエール」は「名称本来のボンボンの菓子器とされているものの実体とはかなりかけ離れ」〔松平(2012年)、p.78〕た独自の存在となった。 日本には伝統的に慶事の引出物としての菓子器が存在した。明治以降に西洋の要素が取り入れられ「ボンボニエール」と称されるようになったが、宮中行事の中に定着する過程ははっきりしない。明治27年(1894年)の大婚25年晩餐会(明治天皇と昭憲皇太后の銀婚式)に引出物として鶴亀の銀菓子器が登場したのが記録に残るが、「ボンボニエール」という名では呼ばれていない〔松平(2012年)、p.80〕。昭和3年(1928年)の昭和天皇即位大礼の宴会に際しては公式記録に「ボンボニエール」が配布されたことが記載されており〔松平(2012年)、pp.81-83〕、この間に役割と名称が定着したと見られる〔。 素材は銀が多いが、漆工、陶磁器なども見られ〔松平(2012年)、p.83〕、これに金や螺鈿〔、また七宝など〔で装飾され、繊細な細工がほどこされた。デザインは配布ごとに新たに作られる場合と、作り置きされたものを配布する場合とがあった。 鶴亀など伝統的な瑞祥文様や、大礼時の威儀鉾・大太鼓など〔松平(2012年)、pp.82-83〕、慶事に応じた古典に基づいた意匠が多い〔。2014年に行われた典子女王の結婚式では、彼女のお印である蘭と、相手の千家国麿家の家紋をあしらった陶磁器製のボンボニエールが贈られた。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ボンボニエール」の詳細全文を読む スポンサード リンク
|