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polyyne ===========================
ポリイン(Polyyne)は、単結合と三重結合が交互に現れる(-C≡C-)nの構造を持つ有機化合物である。最も単純なものはジアセチレンで、構造式は、H-C≡C-C≡C-Hである。 これらの物質は、オリゴイン(oligoyne)〔 〕または、炭素が無限に繋がった仮想上の同素体であるカルビン(-C≡C-)∞に因んでカルビノイド(carbinoid)とも呼ばれる〔 〕〔 In ''Avances recentes en chimie des acetylenes - Recent advances in acetylene chemistry'' 〕。この物質の合成については、1960年代以降、何度も主張されてきたが、これらの報告には議論がある〔。実際、この物質は、初期の多くの有機合成の試みにおいて、カルビンの短鎖として同定された〔 〕。 ポリインは、アセチレン及びその誘導体の重合で得られ、単結合と二重結合が交互に並んで骨格が形成されるポリアセチレンとは異なる。クムレンとともに、ポリインは、その堅さによって他の有機鎖から区別され、そのため分子ナノテクノロジーにとって有望な材料である。またポリインは、水素の少ない星間雲からも検出されている。 ==歴史== ポリイン合成の最初の報告は、銅(I)フェニルアセチリドが空気の存在下で酸化二量化し、ジフェニルブタジインが形成される様子を観測したカール・グレイサーにより1869年に行われた〔。 1950年代には、様々な技術を用いて、''n''の値が4か5までのポリインH(-C≡C-)nが合成された〔。1971年頃、T・R・ジョンソンとD・R・M・ウォルトンは、Hay's catalystを用いた鎖二量化反応中にポリイン鎖を保護するため、-SiR3(通常、Rはエチル基)を保護基として用いた〔 〕〔 〕。この技術を用いて、彼らは、純物質としては''m''が8まで、溶液としては''m''が16までのEt3Si-(C≡C)m-SiEt3のようなポリインを得ることができた。 ''n''が2から6までのH(-C≡C-)nHの構造を持つアルキンは、1856年かそれ以前から知られていたアセチレン誘導体である炭化銅(I)を塩酸で部分的に酸化したものの、分解生成物から検出することができる〔 〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ポリイン」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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