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ポワンカレ予想 : ミニ英和和英辞書
ポワンカレ予想[そう]
=====================================
〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

予想 : [よそう]
  1. (n,vs) expectation 2. anticipation 3. prediction 4. forecast 
: [そう]
 【名詞】 1. conception 2. idea 3. thought 

ポワンカレ予想 ( リダイレクト:ポアンカレ予想 ) : ウィキペディア日本語版
ポアンカレ予想[ぽあんかれよそう]

(3次元)ポアンカレ予想(ポアンカレよそう、Poincaré conjecture)とは、数学位相幾何学)における定理の一つである。の特徴づけを与えるものであり、定理の主張は

単連結な3次元多様体は3次元球面 ''S''3同相である

というものである〔戸田正人 - リッチフローの基礎と三次元多様体の幾何学化 〕〔Eduardo Francisco Rêgo - On the Mechanics of the Poincaré Conjecture an Heuristic Tour. 〕。
7つのミレニアム懸賞問題のうち唯一解決されている問題である。
== 概要 ==

ポアンカレ予想は、1904年にフランスの数学者アンリ・ポアンカレによって提出された〔
〕。ポアンカレ予想は現在では「単連結な3次元閉多様体は ''S''3同相である」と言われることが多い〔。すなわち、(孤状)連結かつコンパクトな3次元多様体は、任意のループを1点に収縮できるならば、3次元球面 ''S''3 と同相であるというものである。
ポアンカレ自身、デーンホワイトヘッド、古関 健一、コリンルーケ(Colin Rourke)、アイアンスチュアート(Ian Stewart)、ビング、などの数学者達がこの問題に挑戦した。初めに1932年ヘルベルト・ザイフェルトがザイフェルトファイバー空間の場合の証明をした。パパキリアコプロスは同値の予想を作ったがその度にマスキットなどに反証された。そしてロシアの数学者グリゴリー・ペレルマン2002年から2003年にかけてこれを証明したとする一連の論文〔#さらに進んだ文献〕をプレプリントサーバarXivに投稿した。これらの論文について2006年の夏頃まで複数の数学者チームによる検証が行われた結果、証明に誤りのないことが明らかになった。ペレルマンはこの業績によって2006年のフィールズ賞が贈られたが、本人は受賞を辞退した〔。
3次元閉多様体の分類については1970年代に提唱されたウィリアム・サーストン幾何化予想があり、これは3次元ポアンカレ予想を含意するものである〔
〕。
;次元の一般化
ポアンカレ予想は上の形のまま一般化しても成り立たないが、ポアンカレ予想の同値な言い換えには次のようなものがある。

3次元は ''S''3同相である〔小沢誠 - 幾何特論I(3次元多様体)p. 13 〕。

ここで ''n'' 次元ホモトピー球面とは、''n'' 次元球面ホモトピー同値な ''n'' 次元閉多様体のことである。一般の位相空間においてはホモトピー同値は同相よりも弱い概念であるが、その逆が3次元球面の場合には成り立つということである。そこで高次元には次のようにしてできる。

''n'' 次元ホモトピー球面は ''S''''n'' と同相である。

;歴史と背景
このようにポアンカレ予想を ''n'' 次元に一般化すると での成立は古典的な事実であり、 の場合は早くに証明が得られていた。 の時はスティーヴン・スメイルあるいは山菅弘によって、 の時はマイケル・フリードマンによって証明された。2人とも、その業績からフィールズ賞を受賞している。スメイルの証明は微分位相幾何学的なものであったが、フリードマンの証明は純粋に位相幾何学的なものである。実際、フリードマンの結果はその直後にドナルドソンによる異種4次元ユークリッド空間(位相的には通常の4次元空間だが、微分構造が異なるもの)の発見へとつながった。以上よりオリジナルである3次元ポアンカレ予想のみを残し、高次元ポアンカレ予想は先に決着してしまった(微分同相については4次元ポアンカレ予想も未解決である)。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「ポアンカレ予想」の詳細全文を読む




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