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マイケル付加反応()は、α,β-不飽和カルボニル化合物に対してカルバニオンまたはその他の求核剤〔Little, R.; Masjedizadeh, M.; Wallquist, O.; Mcloughlin, J. ''Org. React.'' 1995, ''47'', 315. (doi: 10.1002/0471264180.or047.02 )〕〔Mather 2006 reprint 〕 を1,4-付加させる反応である。共役付加反応に属する。アメリカの化学者、アーサー・マイケル(Arthur Michael)によって報告された。現在では、カルボニル以外の電子求引性基が置換した電子不足不飽和結合をアクセプターに、アルキルリチウムやグリニャール試薬、アルコキシドをドナーとした反応にも拡張されている。 == 概要 == エチレンのような通常のアルケンは一般的には求核剤との反応は起こらないが、アクリル酸メチルのように、電子求引性基によって(求核攻撃に対して)活性化されたアルケンは、グリニャール試薬やエノラートのような求核剤と反応することが可能である。同様に、電子求引性基であるニトロ基やシアノ基の結合したビニル化合物についても同様の反応が起こる。 一般のカルボニル化合物と求核剤との反応では、求核剤がカルボニル炭素に対して求核攻撃するが、 マイケル付加反応においては、求核剤の付加はカルボニルとの共鳴によりδ+となったβ位の炭素に対して起こり、求核剤上にあった負電荷は酸素へと移る。これは、α,β-不飽和カルボニル化合物のような共役した化合物のLUMOはビニル基上にあり、求核剤のHOMOとの相互作用が最も強いビニル基で反応が起こるためである。 また、α,β-不飽和カルボニル化合物に対して1,2-付加を起こすためにはハードな求核剤(HSAB則参照)を用いればよい。有機銅試薬(ギルマン試薬,R2CuLi)やグリニャール試薬が主に1,4-付加体を生成するのに対し、アルキルリチウムが1,2-付加するのはこのためであり、酸性条件下でも反応することがわかってきている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「マイケル付加」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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