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マウリツィオ・フェラーリス(Maurizio Ferraris, 1956年2月7日、トリノ - )は、イタリアの哲学者。新実在論と呼ばれる哲学的潮流に棹さしており(『Manifesto of New Realism』(ニューヨーク州立大学出版局、2012年)を発表)、思弁的実在論やオブジェクト指向存在論と顕著な親近性を持つ哲学者である。フェラーリスは学生時代にジャンニ・ヴァッティモのもとで学び、またジャック・デリダからも影響を受けたため、当初は解釈学の理論家として研究を進めていたが、次第に分析哲学にも注意を向けるようになった。長年にわたり、大陸哲学と分析哲学の両アプローチを総合してうまく使いこなしており、認識領野におけるカント的図式主義を拒否する新たな存在論的実在論を生み出している。 1995年からトリノ大学文学・哲学科の教授を勤めており、CTAO(大学間連携理論・応用存在論センター)とLabOnt(存在論研究所)の運営も行っている。トリノ大学、パリ大学、ハイデルベルク大学で学び、ヨーロッパの多くの主要な大学での教育経験がある。『Rivista di Estetica』のディレクター、『Critique』、『aut aut』の理事でもある。1989年から2010年まで『La Repubblica』の文化欄コラムニストも務めていた。専門は解釈学、美学、存在論。 == 略歴 == フェラーリスは1979年にトリノ大学哲学科を卒業した。指導教員はジャンニ・ヴァッティモ。キャリアの初期には、教育、研究、文化ジャーナリズムの3つの草鞋を履いていた。1979年から1988年にかけて『Alfabeta』の編集者、共同ディレクターを務めた。他の理事には次のメンバーがいた。アントニオ・ポルタ、ナニ・ベレストリーニ、マリア・コルティ、ウンベルト・エーコ、フランチェスコ・レオネッティ、ピエル・アルド・ロヴァッティ、パオロ・ヴォルポーニ。1980年代初期にデリダとの交友が始まり、哲学的に深い影響を受けた。教員として、マツェラータ大学で2年間(1982~1983年)教えたのち、1984年にトリエステ大学に移籍。その間も、断続的にハイデルベルク大学に滞在した。ドイツでガダマーと連絡を取り合うようになったことを契機に、解釈学の研究を開始した。1995年、フェラーリスはトリノ大学に招聘され、美学の専任教授に就任、1999年には形而上学(理論哲学)も教え始めるようになった。また、1998年から2001年の間、フランスの国際哲学コレージュのプログラム・ディレクター(教員)を勤め、一方で存在論研究所(LabOnt)と大学間連携理論・応用存在論センター(CTAO)を設立した。現在のフェラーリスの肩書は次の通り。トリノ大学哲学教授、LabOntディレクター、CTAOディレクター、ケーテ・ハンブルガー・コレーグ「文化としての法」(ボン大学)フェロー、東南ヨーロッパ先端研究センター(リエカ大学)名誉フェロー、アメリカにある先端研究イタリアン・アカデミーのフェロー、アレクサンダー・フォン・フンボルト財団フェロー。これまでに、フランスの国際哲学コレージュのディレクター、社会科学高等研究院(パリ)の客員教授を務めたほか、ヨーロッパや北米の大学で教鞭をとってきた。『La Repubblica』のコラムニスト、『Rivista di Estetica』ディレクター、『Critique』と『Revue francophone d’esthétique』の共同ディレクターを歴任。約50冊の著書があり、それらは数カ国語に翻訳されている。英訳された著作は次の通り。『History of Hermeneutics』(ヒューマニティーズ出版、1996年)、『Documentality or Why it is Necessary to Leave Traces』(フォーダム大学出版局、2012年)、『Goodbye Kant!』(ニューヨーク州立大学出版局、2013年)、『Where Are You? An Ontology of the Cell Phone』(フォーダム大学出版局、2014年)、『Manifesto of New Realism』(ニューヨーク州立大学出版局)。マウリツィオ・フェラーリスの専門領域は美学、解釈学、そして社会存在論であり、ドキュメンタリティ理論と現代の新実在論の提唱者として知られている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「マウリツィオ・フェラーリス」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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