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マエス・ティティアノス : ミニ英和和英辞書
マエス・ティティアノス
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。


マエス・ティティアノス : ウィキペディア日本語版
マエス・ティティアノス

マエス又の名をティティアノス(, , )は、東地中海世界からシルクロードを辿りパミール高原を超えて東トルキスタンまで絹の買い付けに行き、また、その道のりを記録して地中海世界に伝えた人物と推定される古代の商人である。「マケドニア生まれ」とされる。
== プトレマイオスの記載 ==

紀元2世紀アレクサンドリアの学者、クラウディオス・プトレマイオス(トレミー)の著書『地理学』には第1巻第11章に次のような言及があり、これがマエスについて現代のわれわれが知りうる一次情報のすべてである。

クラウディオス・プトレマイオスが引用するテュロスのマリノスによると、マエスは「エウフラテスの渡し場」を超えてシルクロードをたどって「石塔()」へ至り、また、配下の者を「セレス人の地」へ派遣したという。
『地理学』は、人間の住む世界(オイクーメネー)の自然や町の位置を緯度と経度で図表に描き出すことを目的としているが、その地理情報の多くを、この分野の先駆者であったテュロスのマリノスの著作及び蒐集した地理情報に依拠している〔織田武雄『プトレマイオス地理学』解説 pp.1〕。
その中でも、ユーフラテス川を渡って以東の町の名前やそこへ至るまでの里程については、マエスからマリノスにもたらされた報告に基づいている〔織田武雄『プトレマイオス地理学』解説 pp.7〕〔中務哲郎訳『プトレマイオス地理学』第1巻第12章〕。
しかしながら、マリノスの著作が現在では失われてしまったので〔、マエスの詳細な人物伝については伝わっていない〔中務哲郎訳『プトレマイオス地理学』第1巻第11章訳注〕。
なお、上記引用のプトレマイオスによるマエスについての言及は、マリノスが導き出したオイクーメネーの東西方向の広さが縮小されなければならないという文脈でなされている。
マリノスが算出した距離は、マエスのような実際には自分で行っていない商人が報告した行程に基づくものであるから、というのがその理由である。
プトレマイオスは特に石塔以東の経度の広がりについては、石塔からセレス人の地の首府への7ヶ月行程36,200スタディオンの距離の報告が、7ヶ月の間記録し語り継ぐに値するものが何もなかったとすること自体をもって大法螺であろうと説く〔中務哲郎訳『プトレマイオス地理学』第1巻第11章第7節〕。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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